INSTANT KARMA

We All Shine On

いつか見たかげろう

1997年にシングル「Shinin' You」のカップリングで発表された「いつか見たかげろう」は、スライダーズ後期の名曲の一つ。 今春のスライダーズ再結集ツアーでも演奏されている。 スライダーズはこの曲の3年後に解散してしまうのだが、この頃にはもうその兆候…

Hurting Dreams

昨夜CSフジテレビで放送された『のん監督主演~夢が傷むから~MV ドキュメンタリー』を見た。 又吉直樹のエッセイ集『東京百景』の「池尻大橋の小さな部屋」という作品にインスパイアされたというのん作詞・ひぐちけい作曲の『夢が傷むから』という楽曲のM…

藤井風はドメスティックハラスメントの被害者

昨夜NHK総合で放送された藤井風のtiny desk concertsはすごくよかったのだが、Youtubeに上がっていないことに衝撃を受けた。 このコンテンツを世界中で見れるようにしない理由が理解できない。 韓国での同様の企画Tiny Desk Koreaは当然ながらYoutubeで誰…

人生四次元体

藤井風「満ちてゆく」のMVはものすごくよくできていて、映像と役者が強力なので、音楽がBGMのようで、なかなか入ってこなかった。 僕は常々人間の一生というのは四次元構築物だと思っていて、過去と未来は現在と同じように存在していると思って来たので、…

Overflowing

藤井風の新曲が出た。 youtu.be 公式YouTubeのコメント欄がすごい。 三日前にがんと診断されましたまだ10代です、すごく落ち込んでました。だけど風さんのこの曲を聴くとすこし救われた気がしました いま、入院しているベッドの上で真っ暗な中観ました。自分…

価値と評価

市井の片隅に生まれ、そだち、子を生み、生活し、老いて死ぬといった生涯をくりかえした無数の人物は、千年に一度しかこの世にあらわれない人物の価値とまったく同じである。 「カール・マルクス」『吉本隆明全著作集12』より 高峰秀子の養女になった斎藤明…

美人好きは罪悪か?

アサヒ芸能にここまで詳細なライブレポを書いてもらえる結成1周年のアイドルグループなんてそうそうないんじゃなかろうか。 asageimuse.com 記者(須田真輝絵)がよほどのラフラフファンなのか、やはり佐久間宣行の力と言えるのか。 なんにせよ2年目も頑張…

魅力ある日本文化の世界への発信について

アピチャッポン監督のVR作品が上映中だというのを知り、慌てて当日券を買おうとしたが売り切れ。購入のために(どうせ次に使うまでに忘れている)パスワードをまたひとつ登録させられただけで終わった。 まあ縁がなかったとしよう。 『ゴジラ-1.0』第96回ア…

天才とは(中村一義)

吉田豪の「中村一義インタビュー」を読んだ。 BUBUKAの電子書籍を購入して全文(15000字)読んだ。 中村一義といえば、デビュー曲「犬と猫」が1997年1月に出たとき、渋谷陽一が「天才」と絶賛していたので、CDを買いに走ったのを覚えている。 確かにインパク…

作文の書き方教室

近所で高峰秀子主演の『綴方教室』(1938年)が掛っていたので観に行った。 今年は高峰秀子の生誕100周年にあたるということで、各地でさまざまな催し物が企画されていて、これもその一環のようだ。 高峰本人は自伝(「わたしの渡世日記」)の中でこの作品に…

mannequeein

結石手術から退院してエリザベスカラーも取れた我が家の猫は、再び自由で野性な猫に戻った。人の手が届かない高みに昇って人間たちの住む下界を睥睨している。弱っているときの甘えぶりは何だったんだよ、と思う。 菊地成孔が「セカンド・スパンクハッピー・…

小林秀雄のベルクソン論(「感想」)3

あんまり続けるのもなんだから、今回でいったん終わりにする。 小林は、昨日書いた「蛍になったおっかさん」を見て二か月ほどして、また不思議な経験をする。「ベルクソン論」(「感想」)の冒頭に出てくる二つ目の挿話がこれである。 或る夜、晩(おそ)く…

小林秀雄のベルクソン論(「感想」)2

小林秀雄のベルクソン論は、こんな風に始まる。 (なお、小林は「ベルグソン」と表記しているが、今の表記に倣ってこの中では「ベルクソン」とする。) 終戦の翌年、母が死んだ。母の死は、非常に私の心にこたへた。それに比べると、戦争という大事件は、言…

さーたんは罪な女

ソリュンがサナ先輩に憧れてるのを知っててグイグイいくさーたんが罪な女すぎる。 ロックオンしすぎや。 責任取れんの?笑

小林秀雄のベルクソン論(「感想」)

ようやく読んだ。 ベルクソンを読み始めたのは、小林秀雄がベルクソンに影響を受けていたことを知っていたからであり、小林秀雄のベルクソン論を読みたかったからである。 小林自身は、昭和33年、56歳の時に『新潮』に「感想」という表題の下に連載したこの…

くりごと

今一番面白いのが、菅野完の解説付きで国会中継を見ること。 日本がよくなるには菅野が言うところのキチガイのような政治家たちがいなくなることが必要で、それにはあと2、30年かかるだろう。その後はよくなると思う。 今一番よく聴いているのが、最近配信解…

二月に泣く

泣きそうになりながらベルクソンを読んでいる。 まったく何が書いてあるのか分からない。いや、分かるのだが、なぜこんなに分かりにくい書き方をしているのかが分からない。 ちっともグッとこないし腑に落ちるところがない。 捻くれた人間の書く文章に思える…

風が強い日

ストリート・スライダーズの中で「のら犬にさえなれない」と並ぶくらいの代表曲といえるのが「風が強い日」。 6thアルバム「BAD INFLUENCE」の最終曲に収録されていて、シングルにもなった。 MVはハリーが南の島で独り佇む姿が印象的だ。 youtu.be 1987年10…

Ice Age in a Warming Globe

厚生労働省が、2023年の1年間の出生数が75万8631人と8年連続で減少し過去最少だったと発表したことを受け、林官房長官は27日の会見で「少子化の進行は危機的な状況。若年人口が急激に減少する2030年代に入るまでのこれからの6年程度が少子化傾向を反転できる…

君はそう決めた

朝目覚める前にいい夢(吉兆夢)を見たので忘れないうちに書く。夢の中で自分がなぜか小田原ドラゴンになっていて、北川景子から「こないだ出てた映画見ました。私あの原作好きなんで羨ましかったです」と褒められるという俺得しかない内容。 小田原ドラゴン…

オカルト日記

昨日図書館に言ったらリサイクル本のコーナーに『あなたもできる幽体離脱』みたいな本が置いてあったので、1回読んで捨てようと思って持って帰る(リサイクル本はブックオフに売っちゃいけないので捨てるしかない)。 ベルクソン『時間と記憶』を読んで発狂…

徹子効果?

人類は、自ら成し遂げた進歩の重荷の下で、半ば押しつぶされて、呻吟している。 人類は自分の未来が自分次第だということを十分に知ってはいない。人類は、まず第一に、自分は生き続けようとしているのかどうかを考えてみなければならぬ。 次に、人類が自ら…

Funny Wars

今日から公開になったゴダールの遺作『奇妙な戦争』を見てきた。 さすがゴダールで新宿武蔵野間スクリーン1の客席はほぼ埋まっていた。 パンフレットは不備が見つかったとのことで販売延期になっていた。 帰りにラピュタ阿佐ヶ谷で「高峰秀子 生誕100年記念…

どんときてみろ

小林秀雄が引用した有名なベルグソンの話に、こういうのがある。 ある偉大な医者で科学者でもある人物が、信頼のおける夫人から聞いたある話を紹介した。この夫人の夫は士官で、ある戦闘で亡くなったが、ちょうど夫が倒れたまさにその時に妻はその光景のまぼ…

1分で分かるベルクソン(嘘)

ベルクソンをなぜか読まされるようにして読んでいるのだが、畢竟、彼の時間論(持続としての時間)は人間の知覚の変容を促すものなのだということが分かった。 現在というものは過去を含んだ「持続」であり、変化であり運動であり固定化できるものではない。…

猫にかまう

うちで飼っている猫が、尿が出ず、夜中に病院へ行き、そのまま入院して明日で一週間になる。猫にはよくある腎結石(尿管結石)で、尿管を短くする(尿管膀胱新吻合術)手術を水曜日にすることになっている。 結石の痛みは自分はまだ知らないが、昨年息子が味…

よもやまベルクソン

ベルクソンの入門書を2冊ほど読んでもいまいち分からず、『意識に直接与えられたものについての試論(時間と自由)』もなかなか手強くて、ちょっと挫折気味だったが、今読んでいる『精神のエネルギー』はけっこうおもしろい。 小林秀雄の本に出てくる、戦場…

LNIDTSLM(Last Night I Dreamed That Somebody Loved Me)

This past week I didn't get any good sleep at all,I kept dreaming this weird dream.Every day the same dream. In the dream I'm seven years-old, sleeping next to my little brother as usual.The room is pitch dark, the night probably hasn't en…

decrescendo

昨年11月25日のブログに、 去年のブログに 今年の日本の出生数は八十万人を下回って統計史上最少の七十七万人程度になる見込み。これは国の人口減少の試算を十年上回るハイペース。 と書いたが、今年はさらに減って七十万人台前半になる見込みだという。 日…

哲学したのは

ハイデガーの次は、ベルクソンに挑戦。 ハイデガーは、難解で抽象的という印象とは裏腹に、生々しいリアルな手触りを感じさせる哲学である。ベルクソンはどうか。 哲学の本を読むのは、利害関係の絡みつかない思考による精神の浄化作用でもある。 ベルクソン…