INSTANT KARMA

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2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ある女優の告白(最終回)

日本の有名な老大家から聞いたお話です。その方が中学3年生のとき、小田急線に乗っていると、座席に座っていた自分の前に、ある超大物映画女優が付き人も連れずに、突然現れたそうです。 びっくりした彼はすぐに席を立ち、 「どうぞ、おかけください。」 と…

ある女優の告白(14)

わたしのかつての恋人兼マネージャー兼芸能事務所社長のXは、その後作家に転身し、ベストセラー小説を連発していました。彼の原作小説は次々に映画化され、すべて大ヒット。カリスマ原作者の名をほしいままにしていました。 Xは生まれ育った地元のサッカーク…

ある女優の告白(13)

ウィリアム・シェイクスピア(人殺し1564年に生まれていろいろ1616あった年に死んだ作家)作『アントニーとクレオパトラ』の初演に向けての稽古は難航かつ激烈を極めました。 クレオパトラ役であるわたしは、当初アントニー役を務めることになっていた若手男…

ある女優の告白(12)

ミラーニューロン式仕事や金をひっぱるテクニック これは、ミラーニューロンの感覚が分かる人にとっては非常に有効で直接的なテクニックです。 1.まず、幽霊のように両手をダラーっとさせ、前に突き出す。 2.次に、空気をかき寄せながら胸の前まで両手を…

ある女優の告白(11)

ここからいよいよミラーニューロン式金銭引き寄せ術の肝(キモ)である、イメージトレーニングの巻に入ります。このやり方は、これまで門外不出とされてきたものであり、いまこれを読んでいる方々だけにお伝えする、確実に効果のある、とっておきのメソッド…

ある女優の告白(10)

忘れないでいただきたいのは、お金はあくまでも目的を達成するための手段であって、それ自体が目的ではないということです。いくら大金を稼ぎ、いくら蓄財しても、ただ贅沢に耽り生活を安楽に過ごす以外の目的を持っていないひとの人生は虚しいものです。 「…

ある女優の告白(9)

『アントニーとクレオパトラ』はシェイクスピア晩年の史劇の最高傑作と言われています。 『ロミオとジュリエット』が若者たちの純愛を描いた悲劇だとすれば、『アントニーとクレオパトラ』は酸いも甘いも味わい尽くした熟年カップルの世界史的スケールの悲劇…

サワコの朝

先週の土曜日の朝、『サワコの朝』というトーク番組にゲストで宮藤官九郎が出演した。 その際に『あまちゃん』の話になり、ダイジェストのビデオが流れたのだが、能年玲奈の出番だけが見事にカットされた奇妙な映像だった。 あまりにも不自然だったので、番…

ある女優の告白(8)

「森林保護運動の現場に身を置いていた時もある筆者は、いつしか厳然たる一つの結論を認めざるを得なくなっていった。つまり、現実世界がこれほど苛烈なのは、単に人間(ヒト)という一動物種の欠陥に因るのではなく、存在世界そのものがどこかその根本から…

ある女優の告白(7)

当然ながら、いちど日本の芸能界と縁を切ったわたしが戻ることのできる場所は国内にはありませんでした。 マスコミは海外のセレブが休暇で来日したような視点でわたしのことを取り上げるだけで、わたしが日本で女優として活動するつもりであるなどと考えるひ…

ある女優の告白(6)

わたしはイタリアに戻る飛行機をキャンセルし、こちらで古い友人に頼まれて仕事を引き受けることになったからもうしばらく日本にいる、とアントニオーニに嘘をつきました。 アントニオーニが次回作に取り掛かるまで他の仕事は入っていませんでした。 彼の作…

ある女優の告白(5)

およそ十年ぶりに訪れる実家の辺りの風景は、やっぱり奇妙なほど既視感を感じさせるものだな、と当たり前のことに今さら驚いたような反応を示す自分の心が不思議に感じられました。 年齢を訊かれた時に25歳と答えそうになる癖が付いてから半年以上が経ち、…

ある女優の告白(4)

「例えば身体の、あらゆる部位が独自に意志を持って同時に機能し始めたとする。それぞれが別の生き物になり、好き勝手なことを始める…両方の目がそれぞれ違う方向を見たり、すべての指がバラバラに動いたりと、主体としての自分が解体され、分散された感覚と…

閑話休題

なんでこんなクソつまらなく且つ気持ちの悪い小説もどきの文章を書き連ねているかというと 1、ヒマだから(半分嘘で半分本当) 2、現実逃避(本当) 3、アクセス数を限りなく下げたいから(だったらブログなんか書くなよ) 4、能年玲奈への言及目当てで…

ある女優の告白(3)

ほんの数分のうちに、一生が決まるとまではいわなくとも、少なくとも人生が進む大体の方向が決まることがあります。 お仕事でローマに行く機会があり、郊外にある小さな教会を訪ねたときのことです。 それはわたしがローマの観光名所や遺跡を巡り、地元のお…

ある女優の告白(2)

アメリカ滞在中のわたしは、わたしの演技によって観客が味わう快感をどこまで高めることができるかを夢中になって追求していました。 わたしはそれまでの人生経験から、自分にはなにかしら人を惹きつける魅力があることを自覚していましたが、演技力について…

ある女優の告白(1)

わたしが初めて演技と呼べるものに触れたのは、10歳くらいの時分、日曜日ごとに通っていた地元のカトリック教会の演劇発表会で、村娘を演じたときのことでした。 この寸劇は聖書(福音書)の挿話をもとにしたものでした。 村娘のわたしはイエス・キリスト…

交換日記

DAIGO&北川景子、交際期間中、二人は北川の発案で交換日記をしていたという。 DAIGOは 「結構忙しかったので会えるときに渡すっていうシステムで。メールとかラインとか、デジタルな時代にすごくアナログなんですけど、すごく楽しかったですね。字体から人…

独占インタビュー 私の女優人生を振りかえって

女優という枠ではくくれないほど、多彩な趣味や表情を見せてくれる紺青地佃子さん。今まであまり語られることのなかった、仕事への思いや葛藤を、ステキな笑顔とともにお話ししてくれました。 ―――紺青地さんは、あまり私生活や生い立ちが見えにくい方、とい…

トランプの名言・暴言集

次期アメリカ大統領の地位を巡って、民主党候補クリントン夫人と一騎打ちすることになった、ドナルド・トランプの暴言と名言をまとめてみました。 <ドナルド・トランプの経歴> ドナルド・トランプ。米国の実業家、SM小説家、不動産ディベロッパー。アメ…

リテラシーとか言う前にネットの怖さを思い知らないといけない件

インターネット上で、違法ではないが一部不適切な書き込みをしたために、猛烈な非難を受ける「炎上事件」が後を絶たない。 そんな中、主に高齢者向けに炎上を起こさない方法を教えているプロがいるという。年300回を超える講演をしている、某IT企業のO…

FAKE OR FREE

佐村河内守のドキュメンタリー映画「FAKE」(森達也監督)を見た。 これについては、これから見る人もいるかもしれないので、敢えて感想は書かない。 そのうちここかどこかに書くかもしれない。 ただ一つ言えることは、興味を持った人はDVDが出るのを…

その火を飛び越えて

「普通にかわいいって何よ? 普通にかわいいって言われて喜ぶ親がいると思う? 親はね、異常にかわいいと思ってんのよ」 ――天野春子 アキと雨の表参道を歩いた。私はオレンジ色の傘、アキは青い色の傘をさして。 アキと同じ年くらいの頃、私は表参道のちょう…

ロッキング・オン天国

元ロッキング・オン編集長増井修の書いた新刊『ロッキング・オン天国』を書店で見つけて衝動買い。メチャメチャ面白い。 田舎少年の自分がロッキングオンをバイブルのようにして毎号読んでいたのはちょうど増井修が編集長になる1990年5月号の直前位まで…