INSTANT KARMA

We All Shine On

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

例外

去年は「Begin Again Korea」という韓国の歌番組がお気に入りだったが、今年も同じような趣向で「Sea of Hope」という番組をやっている。 今回はミュージシャンたちが集まって海の家を運営するというような設定で、昨年に引き続き透明な歌声に惚れ惚れするAK…

私の作家遍歴

『私の作家遍歴』は、小泉八雲から始まって同時代のロシアの作家(ゴンチャロフ、ツルゲーネフら)へと遍歴し、そこからドストエフスキーとトルストイのこと(主にトルストイのこと)を延々と語り始めるのだが、印象的な文章を備忘録的に抜き出しておく(と…

小説の鬼

水声社の「小島信夫 批評集成」の月報がなかなか面白い。 小島信夫の蔵書には、コリン・ウィルソンの著作が三冊ある。 『小説のために―想像力の秘密』 『ラスプーチン』(サンリオSF文庫) 『SFと神秘主義』(サンリオSF文庫) 「小説のために」と「ラスプー…

第三の新人

今読んでいる水声社の「小島信夫批評集成4」の月報に、鶴見俊介が寄せた文章があり、これが書いた人の困った顔が浮かんでくるようで面白かったから引用する。 小島信夫は戦後に第三の新人として現れた。「小銃」から私は好んで読んできた。彼は長生きして、…

心残りがとれ心の贅肉が落ちている

昨日、ブログに、「小島信夫は怖い作家である」「狂った磁場のようなものを出している」などと書いたおかげかどうか知らないが、あれから突然、数年来愛用していた電子機器が壊れたり、ラーメンズの小林氏がいきなり解任されるなどのショッキングな出来事が…

怪談のあがりはな

何がいいたいかというと、 小島信夫って怖い作家だ、ということだ。 別に猟奇趣味とかゴシップネタとか好奇心とか非難とかいうことではまったくなしに、世の中には、暴力的な意味ではなく、「こわい人」というのがいる。 その人の周囲では必ず何かが起こると…

壊れかけの妄想Radio

本日の一曲目:Azymuth - Fly Over The Horizon 全国0局ネットでお送りする妄想電波の時間がやってまいりました。さいきんテロリストと間違えられて国立競技場の前で職務質問をうけました、今夜のナヴィゲーター、コーネリアスこと小山田圭吾がお送りしてい…

大庭みな子

『大庭みな子全集』(日本経済新聞出版社)第22巻に載っている対談がおもしろい。 深沢七郎との仲の良さが伝わってくる対談もいいし、私小説をめぐっての佐伯一麦との対談もある。 もちろん小島信夫との対談もあって、これがまた面白いのだが、それについ…

対談・文学と人生

小島信夫と森敦の対談集「文学と人生」(講談社文芸文庫)を読んでいるが、単なる雑談と禅問答が入り混じったようなもので、ほとんど意味が分からない。 だが森敦の語り口調が、小島信夫の小説に出てくる森敦の口調とそっくりなのには笑った。大庭みな子や柄…