INSTANT KARMA

We All Shine On

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

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つげ義春の海は、彼自身が「断片的回想記」で書いているように幼少時の記憶と分かち難く結びついているのだが、しかし、それは単に「幼少時の記憶」と呼べるものなんかではなく記憶よりさらになまめかしく喚起的な、ある別の、わたしたちの魂の構造に関する…

Forever Mentai Rock

元サンハウス、現シーナ&ロケッツのリーダーでギタリストの鮎川誠が29日午前5時47分、膵臓がんのため亡くなった。74歳。 おいおい、一体どうなってるんだ? っていかな鈍感な自分だって思うよ。 カッコいい人から順番にあの世に行くようになってるのかい? …

Ace of Heart

早速見た夢を記録しようと思っていたら、夜中に一度目が覚めて、そのときには覚えていたのだけど、わざわざ夢を書き留める気になれず、もう一度寝て目が覚めたら忘れていた。なんとなく残っているのは、「マカロニほうれん荘」の舞台である「ほうれん荘」の…

迷路の中のドブネズミ

ラカン「アンコール」(講談社選書メチエ)読むが、これが何らかの意味を成す日本語だとはとても思えない。酔っぱらいの戯言ではないか? AIが「ラカン風」に作成した文章だろうか?「マカロニ2」を読む感覚に近いものがあった。そういえばマカロニ2のAmazo…

ナマイキゆーんじゃないわよ!

ラカンを読んでいたら『マカロニほうれん荘』が読みたくなった。なぜなら、このマンガの物語はラカンのいう「父の名」が欠如したパロールの暴走を扱っているからだ。 というのは嘘だが、このマンガには「父」の存在が欠如しているのは確かである。 そうじに…

Breaking All The House Rules !!

五年程前に全国各地で行われた「マカロニほうれん荘原画展」でBGMとして流れていた、鴨川つばめが選曲したプレイリストを備忘録として載せておく。 「マカロニほうれん荘」は我がバイブルにして永遠の青春の書也。 (読んでいたのは小学生の頃だが) このプ…

今日の愚痴

御大蓮實重彥先生がご自分のパソコンとスマホの故障とその後の顛末を優雅な文章で綴っておられた。 日々パソコンの挙動不審な動作や突然のフリーズに苛立ち、その度に殺意に近い情動を生じさせている自分のような卑しい人間とは違って、この静かな怒りと諦念…

今日のぼやき

確定申告の入力をしながら、つくづく仕事してないにもほどがあると実感。 これはもう遊んでいると言われても仕方のないレベル。実際ブログばっかり書いて遊んでいるようなものだ。今年はもうちょっと頑張らねば、と思っても、具体的に何をどうすればいいのか…

第72期王将戦第2局

大阪府高槻市で行われた藤井聡太王将と挑戦者羽生善治九段の第72期王将戦第2局は、先手番の羽生九段が勝利を収めた。 第1局は途中までかなりいい勝負だったのを終盤で藤井王将の自力に競り負けた感があるので、若干のリードで迎えた本局2日目は、羽生九段…

A Life of a "People's Enemy"

藤原賢吾「人民の敵 外山恒一の半生」(百万年書房、2023)を読む。 著者は西日本新聞の記者で、2020年のコロナ禍をきっかけに外山にインタビューし、連載記事を書いた。この本はそれをまとめたものらしい。 外山への確かな共感をベースにしつつも、彼のネガ…

弱度の強度

雑誌「ユリイカ」の高橋幸宏特集に収録された菊地成孔「最後のニューロティカ」をコピーするために図書館に行く。 その記事の中で言及されている香山リカ『きょうの不健康』(河出書房新社、1996)も書庫から出してもらって読む。『ジャック・ラカン伝』(エ…

Déjà Vu

3日前のブログに、「ロック世代の黄金期を担ったひとびとがもう七十代から八十代になっているのだから、われわれはこれからこうした訃報にますます頻繁に接することになるだろう」と書いたばかりだが、今朝はデヴィッド・クロスビー(David Crosby)の訃報…

ただの愚痴

今から半年くらいインボイスでそうとう世の中ギスギスしそう。 もちろんワタシは登録なんぞしやせん。 しょせんサラリーマンとか富裕層には関係ない話ですけど。 毎年確定申告の電子申告にはイライラ度MAX。 今年はカードリーダーでハブられる。毎年何かでひ…

エレクとリック

外山恒一の伝記は週末の愉しみにとっておくことにして、先に「フロイト技法論集」とラカン「フロイトの技法」を読むことにする。〇〇の空き時間に頭を切り替えて読まねばならぬのでなかなかキツいものがある。とりわけラカンはキツい。「丸の内サディスティ…

envieonment and psychology

「今年が始まって僅か17日間しか経っていないことが信じられない」と菊地成孔が書いているが全くその通りだと感じる。年明けからプライベートでも色々なことがあったが、ジェフ・ベックや高橋ユキヒロの立て続けの訃報にも心が揺れる。ロック世代の黄金期…

無気力

まだデビュー前のアイドルグループ「ラフ×ラフ(rough×laugh)」の記事が読みたくて30年ぶりくらいに週刊プレイボーイを購入。 推しの”はるるん”こと永松波留さんがセンターで今までで一番いい表情で映っていた。 同号に掲載されている佐久間Pのインタビュー…

Saravah

pic.twitter.com/LjiZy3K4n0 — ryuichi sakamoto (@ryuichisakamoto) 2023年1月14日 YMO Goes Forever. — 矢野顕子 Akiko Yano (@Yano_Akiko) 2023年1月14日 ありがとうユキヒロさん。@room66plus #高橋幸宏 #YukihiroTakahashi pic.twitter.com/5wqYet4bfu …

稲妻に打たれた欲望

「稲妻に打たれた欲望: 精神分析によるトラウマからの脱出」(ソニア キリアコ、誠信書房)というラカン派精神分析の臨床実例集を読む。 監訳者の向井雅明によれば「日本ではよくラカン派の言うことは難解で理解できないという声を聞くが、著者の文章は平易…

サカモト・キクチ

2011年1月1日にNHK-FMで放送された「坂本龍一ニューイヤー・スペシャル ~ 5人の音楽家達との即興演奏」がようつべに上がっていたので、菊地成孔との対話部分を備忘録として起こしておく。 坂本「えっと・・・あけましておめでとうございます(笑)」 菊地「…

Goodbye Jeff

中学生くらいのころ、コンパクト・ディスクというものが発売され、過去の名盤が次々とCD化された。 当時、CDによって音質が劇的にクリアになるとか、レコードの豊かな音がデジタル化で失われるとかで、オーディオマニアの間で論争(?)が起こっていたのを記…

宇宙 日本 宇都宮

昨日に続き、千葉雅也「エレクトリック」について。 ネタバレを気にするような小説ではないが、内容に触れるので未読の方は注意。 この小説にはいくつも「仕掛け」があって、あちこちにキーワードが埋め込まれているな、という感覚はある。しかし、そういう…

Elect-trick

「新潮」最新号に掲載されている千葉雅也の新作小説「エレクトリック」を読む。 私小説が好きなので、純粋なフィクションなら嫌だなと思っていたが、ほぼ著者自身をモデルにした主人公の十代の頃を描く作品だった。 とても面白く読めた。小説として優れてい…

Les non-dupes errent

「ラカンのところで過ごした季節」(ピエール・レー、小笠原晋也訳、紀伊国屋書店、1994)を図書館で借りる。 「1969年、パリ。〈わたし〉は精神分析家ラカンのもとを訪ねた―。ひとりの作家が、自分の10年にわたる分析経験をものがたる。「小説のよう…

S(Ⱥ)

二万歩近く歩き回ってヘトヘトになって戻る。 とりあえず一段落。 ここから先はもうどうにでもなれ。 歴史的対局の藤井王将VS羽生九段の一日目を急いでチェック。がっぷり四つの好局。 資料を図書館に返しそびれた。 そのうちの一冊、福原泰平「ラカンをたど…

Mama, please don't come

実家の引っ越しの立ち合いをしながら電車の中で読んだ片岡一竹の本に書いてあるエディプス・コンプレックスについて思いをはせる。というのは嘘で、本を読んでいるときと母親の相手になっているときにはまったく別の思考回路が働いている。 全ての男性は原理…

May Peace Prevail On Earth

「疾風怒濤精神分析入門:ジャック・ラカン的生き方のススメ」メチャメチャ面白い。 千葉雅也の言う通りこれを一番最初に読めばよかった。図書館で予約したがなかなか順番が回ってこないので買ったが正解だった。何が書いてあるのかさっぱりわからない(ラカ…

藤井風問題(?)について

昨日の記事に引き続き、まだ書ききれなかったと思われる部分があるので自分の中でスッキリするまで続けて書く。完全に個人的見解なのでこれが正しい見方であるなどと主張する気は毛頭ない。 藤井風のファンで、彼のアルバムタイトルがサイババの言葉であるこ…

Out of Joint

The time is out of joint: O cursed spite,That ever I was born to set it right! この世のたがが外れている。ああ、無念至極だ、それを正すために生まれてきたとは。 「ハムレット」 昨日の朝、ドアを開けて外に出たら、ゴミを出すのに使っているポリバケ…

20230103

明け方4時前に目が覚めて目が冴えて眠れないので年末に聞き逃した菊地成孔の「大恐慌へのラジオデイズ」と神保哲生と宮台真司の「ビデオニュース・ドットコム」を横になりながらイヤホンで聞いていたら7時になっていた。菊地成孔は今年は新しいことが始ま…

20230102

紅白は録画しながら追いかけ再生で見たいところだけを見ていた。娘がJYPは衣装のセンスがない、TWICEの衣装はまるで風俗嬢のようだ、というので風俗嬢というよりキャバ嬢だろうという話をした後に出てきた衣装がまさにキャバ嬢だったので苦笑。もちろんパフ…