INSTANT KARMA

We All Shine On

よもやまベルクソン

ベルクソンの入門書を2冊ほど読んでもいまいち分からず、『意識に直接与えられたものについての試論(時間と自由)』もなかなか手強くて、ちょっと挫折気味だったが、今読んでいる『精神のエネルギー』はけっこうおもしろい。 小林秀雄の本に出てくる、戦場…

LNIDTSLM(Last Night I Dreamed That Somebody Loved Me)

This past week I didn't get any good sleep at all,I kept dreaming this weird dream.Every day the same dream. In the dream I'm seven years-old, sleeping next to my little brother as usual.The room is pitch dark, the night probably hasn't en…

decrescendo

昨年11月25日のブログに、 去年のブログに 今年の日本の出生数は八十万人を下回って統計史上最少の七十七万人程度になる見込み。これは国の人口減少の試算を十年上回るハイペース。 と書いたが、今年はさらに減って七十万人台前半になる見込みだという。 日…

哲学したのは

ハイデガーの次は、ベルクソンに挑戦。 ハイデガーは、難解で抽象的という印象とは裏腹に、生々しいリアルな手触りを感じさせる哲学である。ベルクソンはどうか。 哲学の本を読むのは、利害関係の絡みつかない思考による精神の浄化作用でもある。 ベルクソン…

2024年2月12日に18歳になった永松波留さんに幸あれ

Happy Birthday HARU!

偉大な作家生活

『文學界』最新号に中原昌也のインタビューが載っている。 「特集 身体がいちばんわからない『今のあなたの”身体の状態”を教えてください』」というコーナーの中の記事で、この特集そのものが中原昌也を意識したんじゃないかと思えるのだが、なんにせよあり…

タイトル戦20連覇

第73期ALSOK杯王将戦七番勝負の第4局は藤井聡太王将が挑戦者の菅井竜也八段を降し、開幕4連勝で3連覇を達成するとともに、大山康晴十五世名人を抜いてタイトル戦の連覇記録を歴代単独1位となる「20連覇」の大台に乗せた。 八冠になってからますます…

ヴェニスに狂す

フリードリヒ・ニーチェ ヴェニス (生野幸吉訳) 橋のたもとに私はたたずんだ、 先ごろ、とびいろの夜に。 遠くから唄声がきこえてきた。 金いろの雫となって唄は湧き、 ふるえる水面をわたり、去った。 ゴンドラの群れ、ともし灯、 そして音楽--- よいしれ…

女右脳レノン

ひも理論 超ひも理論 相対性理論 声タダシ Lam ラムはアレイスター・クロウリーから連絡を受けた存在でした。 1918年、クロウリーはソロル・アヒサとして知られるロディ・マイナーと協力して、アルマラントラと呼ばれる性魔術の儀式を行った。 この作業によ…

命日に想う(時事ネタで申し訳ない)

元より彼は、はなから書き手を目指していたわけではない。新人賞に応募したこともないし、そも純文学一般には未だに何んの重きを置いてもいない。 したがってこれまでに同人雑誌に書いた三作は無論のこと、もしこれからも引き続き書く流れができたところで、…

『君の名は。』におけるハイデガー的問題

ジウォンさん、こんなに近くにいたなんて。 もし見かけたら正気を失うところだったので、この写真を拝ませてもらっただけで十二分に幸せです。 ある存在者が「自己」であると言えるためには、自分自身について物語る能力を持つ存在である必要がある、という…

Deathです

固有の死に向かって先駆しつつ自由であることは、偶然に押し寄せてくる諸可能性へと自らを失うことから解放してくれる。その結果として、追い越し得ない(死という)可能性の前に横たわっている現実の諸可能性がはじめて本来的に理解され、また選択されるの…

はいでがー

ハイデガー哲学についてまったく生煮えの感想をそのまま自分の頭の整理のために書く。 歴史に残る大哲学者というのは多かれ少なかれ従来の世界観や人間観を破壊し、認識の根本的な転換を引き起こすような哲学を構築しようとするものだ。 ニーチェ然り、ウィ…

存在について

ハイデガーの文章はまったく理解できないが、ハイデガーの考えていたこと(というより直観したこと)の大本になるアイディアはなんとなく分かる気がする。 だからもう少し付き合ってみたい。 リルケ「詩人について」より 漕ぎ手たちは私に向き合っていた 漕…

おもしろくてヤバい(飛べる)

週末に『アーレントとハイデッガー』を読み、ハイデッガーに興味を持ったので翌日『存在と時間』の解説本を2冊借りた。とても面白い。もっと抽象的な哲学だと思っていたが逆で、人間(現存在)の実存を扱う人間論であり人生論であり次元論・時間論でもある…

GO FINAL

吉田豪が、昨日病院で死亡した桐島聡が60年代ソウルやジェームス・ブラウンが好きでDJパーティーでよく踊っていたというニュース記事をリツイートしていた。 先週、吉田豪の「聞き出す力ファイナル」というエッセイ集を発売日に購入して、今隙間時間に読…

Being and Time(ネタバレなし)

『アーレントとハイデガー』(エルジビェータ・エティンガー、みすず書房、1996年) を読んで、既婚者なのに女学生に手を出す好色なオヤジで、ナチスに加担して戦後も開き直ったどうしようもない哲学者というイメージを強化した頭でこの本を読んだらけっこう…

さいざんすマンボ

今のガザのジェノサイドに対する人々の無関心を見ているとやはり人類は種として退化しておりますます動物化しているという気がしてくる。 そういう言い方は動物に失礼だろう。だから悪魔化していると言うべきか。 悪魔は恐ろしい鬼のごときサディスティック…

備忘録メモ(アレント人間の条件)

人間はいずれは死んでいく存在だが、人間が生まれたのは、死ぬためではなく、何かを始めるためなのである。 ハンナ・アーレント『人間の条件』 以下はアレントの本の要約ではなく、読んで自分で勝手に思い浮かべたメモにすぎません。後日どんどん加筆修正予…

ハンナ・アレント「人間の条件」をよむ(てきとうな備忘録)

昨日書いたようなことは、ハンナ・アーレントの次の作品『人間の条件』に書いてあるっぽい。 それで読んでみる。なかなかハード。 初っ端から、人工衛星打ち上げの話。その重要性において核分裂にまさるとも劣らないとある。この「プロローグ」の冒頭部分だ…

Capitalitarianism

youtu.be ハンナ・アーレント「全体主義」(「全体主義の起源 第三巻」)を読む。 この本について、またアーレントについての解説やら論文は山ほどあるので内容には言及しないが、一つだけ思ったのは、 今の資本主義リアリズムって、経済的全体主義なんじゃ…

N/M/N/K

先週末、"Hair Stylistics For SALE” Masaya Nakahara Collection Garage Sale が行われ、その際に以下のアナウンスがあった。 (以下XのアカウントV.I.N.Cent Radio@VincentRadioより転載) 1月に中原昌也さんが倒れたくさんの支援が立ち上がりました。 わ…

「みどりいせき」(閲覧注意)

※大田ステファニー歓人『みどりいせき』の内容の詳細に触れますので、未読の方はご注意ください。 2月に単行本が出るので、それを読んでからの方がいいと思います。 どんな感じって言われてもこんな感じとか伝えづらいから書くのをためらってるうちに今日が…

「みどりいせき」感想(ネタバレなし)

第47回すばる文学賞受賞作 大田ステファニー歓人「みどりいせき」 読んだ。 最初の数頁で挫折しそうになったが、途中からはぐいぐいと引き込まれ、 最後の頁では号泣。 ネタバレたっぷりの感想は改めて。

1970

今度は先輩ら(主に3人)が持ち寄った曲をかけるという「1970年特集」のレジュメ。時は1989年4月。新歓企画でこれらの楽曲を聴かされた(まあ飲み食いしつつダベりながらなんでまともに聴いちゃいなかったんだけど)自分は未知のロックの世界に圧倒され戸惑…

Covers (side-B)

B-1 Paint It Black / Chris Farlowe 最近ではすっかり年寄り扱いされているクリス・ファーロウだって昔はスゴかったのだ。Colleseum(コロシアム)の「Daughter of TIme」を聴いてみよう。「歌い上げる」という表現がピッタリのボーカルスタイルをとる彼が…

Covers

例の学生サークルで行われた企画「カヴァー曲特集」の選曲と解説(1989.5.17)。 入学して早々に先輩たちの紹介するこれらの楽曲に接した自分は軽いカルチャーショックを受けた。知ってる曲はほとんどなかった(原曲はもちろん知ってたが)。 カセットテープ…

Family ~大げさな仕掛けとイギリス的美しさの同居

これも学生時代にサークルで先輩(これまでとは別の人)から配布された、英国ロックバンド「ファミリー」についてのレジュメの書き起こし。 先輩の持っていたFamilyのアルバムを当時テープにダビングして聴いた記憶がある。アップルミュージックで聴き返して…

トマス・ピンチョンがダメだった理由(わけ)

図書館でトマス・ピンチョンの本を借りて読もうとしたが、まるでダメだった。 「スロー・ラーナー」 (ちくま文庫) 「V.〈上・下〉」(新潮社) 「競売ナンバー49の叫び」 (ちくま文庫) 「重力の虹〈上・下〉」(新潮社) どれも最後まで読み通すことができず…

Henry Cowー極限への疾走

1990年6月13日配布レジュメ(先輩勝手に上げてスミマセン) 1975年11月16日フランスでのライブ。左よりTim Hodgkinson、Lindsay Cooper、Dagmar Krause、John Greaves 、Chris Cutler、Fred Frith 反対派ロック宣言 Henry Cow 私たちは5つのことを言いたい…