DVD発売にかけての<鳥居みゆき週間>の露出をすべてフォローすることは不可能。
献身的なファンの方々のおかげで、『誰でもピカソ』と同時間帯に放送されていた、髭男爵、狩野英孝と出演したラジオ『山里亮太のヤンピース』を聞くことができた。
「新ネタ公開」ということだったが、新ネタではなかった。「すべらない話」もすべってた。こんなんで本当の松本の番組に出たら痛すぎる。「マミーが飲めなくなった」類いのはぐらかしトークが通用するのは、終始マサコキャラを徹底して貫いた時だけだろう(髭男爵とロリィタ族と一緒にやったギャオの番組のように)。中途半端にキャラ入れした状態でのはぐらかしトークは相手によっては寒いだけ。少なくともDTやさんまクラスにはそんなのは通用しない(通用しなくてもいいかどうかは別として)。
でもラジオ自体は相当面白かった。これは8割方山里のおかげ。 このくらい献身的に突っ込んでくれるとたいていは面白くなる。『秋田美人』のほっしゃんや、『ラジカル』の陣内との絡みを見ても思ったが、意外と鳥居にはベタなツッコミがはまる。変に鳥居のボケの真意をつかもうとして、泳いだリアクションをするよりも、やや強引なくらいのツッコミの方が、勢いで笑える。
逆によくないのは、『うぇぶたま』の設楽のように、鳥居のさらに裏をかこうとするやり方。底意地の悪さが透けて見えて、うすら寒い印象しか残らず、どちらにとってもおいしくない。
群を抜いて最悪なのは、たけしのやった放置プレイ。ろくに仕事もせず、ボーッと座っているだけで若手芸人100人分くらいのギャラを掠め取っていく、こういう恥知らずな老害に引導を渡すのが鳥居みゆきの役目だと思う。
ともあれ、鳥居みゆきについては、竹山流の看護士のような対応と、吉本流のベタなツッコミをうまく組み合わせれば、まだまだ面白くなるような気がする。もっとも、あくまでも「地上波向けの面白さ」という留保つきではあるが。鳥居みゆきの本当の面白さはもっと深いところにあると思っている。
やっぱ鳥居ちゃんは良すぎる。