INSTANT KARMA

We All Shine On

Dancing the Dreamより

作曲

 

人々は私にどうやって音楽をつくるのかを尋ねます。私は「ただ足を踏み入れるだけです」と答えます。

 

それは,川に足を踏み入れて,流れに加わるようなものです。川はあらゆる瞬間に歌を奏でています。だから,私はこの瞬間に留まり,耳を傾けます。

 

私は二度と同じものを聞くことはありません。森を歩いていると軽快な歌が聞こえてきます。木の葉が風にそよぎ,鳥がさえずり,リスが鳴き,草木を踏みしめる音がします。私のハートはこのすべてと共に鼓動します。

 

流れに加われば,音楽は内側にも外側にも存在します。内側と外側の音楽は同じ一つのものです。この瞬間に耳を傾けるかぎり,私はいつも音楽と共にあります。

 

不思議なことに,神はあらゆる宗教を通してご自身を表現されています。その一方で,人々は自分の宗教だけが正しい道だという考えにしがみついています。神について何を言おうとしても,必ず腹を立てる人がいます。たとえ,「すべての人にとって,神に対する愛は正しいものなのだ」と言ったとしても,です。

 

私にとって,神がどんな形をしているかは最も重要なことではありません。一番大事なことはエッセンス(本質)です。私の歌とダンスは,神がやって来られてそれを完成させるための下書きのようなものです。私は形を定めます。彼女(神)がそれに甘美さを与えます。

 

私は夜空を見上げて,星をとても身近にあるかのように眺めたものです。それはあたかも,私の祖母が私のためにそれを用意してくれたかのようでした。「なんと豊かで,なんと壮大なのだろう」と私は思いました。その瞬間,私は被造物の中に神の姿を見ました。

 

私は,虹の美しさの中に,沼地を跳ねる鹿の優美さの中に,父親のキスの真実さの中に,いともたやすく神を見ることができます。

 

しかし,私にとって神との最も甘美な接触は形をもたないものです。私は目を閉じ,内側を見つめ,深く柔らかな沈黙の中に入ります。神の創造の無限性が私を包みます。

 

私たちはひとつなのです。

――マイケル・ジャクソン Dancing the Dreamより“How I Make Music”と“God”