北川景子は、実生活でもよく悪夢を見るらしい。
以下彼女の過去のブログより(長文注意)。
ここ一週間なかなか深い眠りにつく事ができずに、
奇妙な夢を見続けました。
毎日同じ夢。
夢の中の私は7歳で、いつもと変わらず弟の隣に寝ている。
部屋の中は真っ暗で、たぶんまだ夜は明けていない。
突然、大きな音と同時に目が覚める。
しばらくの間、何も聞こえず頭は混乱して一切の思考が停止する。
どれくらいの時間が経ったのだろう、
家族の名前を呼び続ける、父親のほとんど怒鳴り声に近い声が聞こえる。
暗闇に目が慣れてくる。
洋服箪笥が倒れないように必死に支える母の姿が見えてくる。
弟は?
どこにいるんだろう?
家具の下敷きになっている弟を見つける。
訳が分からないまま弟を引っ張りだす。
7歳の私は、とっさに『隕石が落ちたんだ』と理解する。
私はここにいるよ!
叫びたいのに声が思うように出てこない。
それから先は全員が無我夢中で家から脱出する。
玄関に向かう途中、
父が集めていた海外の綺麗な食器が全部割れているのを見た。
母が大事に育てていたポトスの植木鉢が割れているのを見た。
毎日きちんと整頓していた私の教科書が床に散らばっているのを見た。
弟の怯えている顔が見えた。
悲しくなった。
玄関から脱出して光が差し込んだところで夢は終わる。
目が覚めて私は
あぁ、また今日もこの夢を見た。
そう思う。
それから、自分が生きている事を確認する。
毎年決まって震災の時期が近づくとこの夢を見る。
夢の始まり方も終わり方も、細かいディティールも同じ。
もう今年もそんな時期なんだな、と私は思う。
生きていて良かった。
This past week I didn't get any good sleep at all,
I kept dreaming this weird dream.
Every day the same dream.
In the dream I'm seven years-old, sleeping next to my little brother as usual.
The room is pitch dark, the night probably hasn't ended yet.
Suddenly I wake up to a loud noise.
For a short while nothing can be heard, confusing me so much that I can't think.
I wonder how much time has passed,
I keep calling out the names of my family, until I hear my father's almost angry voice nearby.
My eyes are getting used to the darkness.
I see my Mom desperately holding up the wardrobe to keep it from falling.
My brother?
Where could he be?
I discover my brother pinned under the furniture.
Not knowing how that could have happened, I pull him out.
Seven year old me promptly decides, "A meteorite fell on us."
I'm over here!
I want to shout, but my voice fails me.
Next we all feverishly try to escape from the house.
On the way to the entry hall,
I saw that all of Dad's collection of beautiful foreign tableware had been smashed.
I saw that the pot with the pothos (Wikipedia, Wikipedia JP (picture)) plant that Mom troubled herself to cultivate had broken.
I saw that my textbooks that I neatly arrange every day lay scattered around the floor.
I saw my brother's scared face.
It made me sad.
My dream ends when we escape out of the entrance hall into the light.
I think,
"Aah, that dream again today too",
when I wake up.
Then I reassure myself that I'm still alive.
I dream that dream each time the anniversary of the quake approaches.
How the dream starts and how it ends is to the smallest detail the same.
"That time of the year again, eh?", I think to myself.
I'm glad to be alive.
長々と引用した理由は、これがおそらく彼女が7歳のときに体験したそのままの状況だと思うからだ。しかし、1週間毎日この同じ夢を見続けるというのは尋常ではない。よほどのトラウマである(当然と言えば当然だろう)。
ちなみに英文も北川景子が書いたもの。学生時代に英語をしっかり勉強したことがよく分かる。
しかし、彼女の見る悪夢はこれだけではない。
もう一つよく見る夢がある。
その夢もやっぱり寝ている所から始まる。
私はベッドに寝ている。
江古田のウィークリーマンションのワンルームに寝ている
上京したての私だ。
あぁこんな所に住んでいた時期もあったな、と
寝ているはずの現在の私が俯瞰で見ている。
突然ベッドが回転し始めて夢の中の私は目を覚ます。
ゆっくりとした回転は止まらず、ベッドの片側がどんどんと床に浸食され、
それに伴ってもう一方は天井に向かって上昇を始める。
ベッドが半転し、私は暗闇に吸い込まれる。
もう少しのところで手が届きそうだったのに
間に合わず私は枕と一緒に落ち続ける。
どこに落ちて行くんだろう。
見上げるとベッドはほぼ一回転し終わるところで
出口が閉ざされてしまう。
私は落ち続ける。
落ち続けながらもう向こうの世界には戻れないんだ、と
私は思う。
ずいぶん落ちきったところで地面らしき所に私は着地する。
不思議と痛くはない。
枕は途中でどこかにいってしまったようだ。
見渡すと螺旋階段が見つかる。
果てしなく上へと続く階段を上る決心をする。
とにかく駆け上がる。
かなりの距離を走ったと思うのに振り返ると上ったはずの階段が消えている。
先はずいぶんと長い。
そうか上ったら消えてしまうんだ、と理解する。
急がなくては。
全部が消えてしまう前に上りきらなくては。
階段との追いかけっこに体力の限界を感じる。
それでも私は走り続ける。
一筋の光が差し込み、出口らしきものが見えてくる。
そこで私の足が悲鳴をあげる。
階段に蹴躓く。
階段は消え続け、再び私は暗闇に吸い込まれる。
ここで夢は終わる。
目が覚めると決まって電気をつけて自分が暗闇に居ない事を確認する。
この夢を見た後はいつも体がだるい。
どうしてこんな夢を見るんだろう。
悪い夢を見るのは良い事が起こる前兆だと聞いた事があるけど
やっぱりいい気分はしないものです。
同じような夢をよくみる人がいたらいいな、と思って書きました。
暗闇に吸い込まれるのは言いようも無く不安だから
あんまり見たくない夢なのに
繰り返し見てしまう。
本気で夢心理学でも勉強しようかな、なんて思っています。笑
北川景子がその後、本気で夢心理学を勉強したのかどうかは不明だが、心理学的に興味深い夢であることは間違いなかろう。
上京したての頃の彼女がいかにいろんな深い不安を抱えていたかということが分かるような気がする。
これは約4年前の文章だが、今でもこんな夢を見るのだろうか。
結論:「悪夢ちゃん」の先生役は、やはり北川景子のハマリ役だと思う。