昨夜のNHK FM「ワールドロックナウ」は、DJ渋谷陽一氏によるプリンス追悼特集。
選曲は以下の通り。
AROUND THE WORLD IN A DAY // PRINCE AND THE REVOLUTION
ALPHABET ST. // PRINCE
NOTHING COMPARES 2 U (LIVE) // PRINCE
KISS // PRINCE AND THE REVOLUTION
I WOULD DIE 4 U // PRINCE AND THE REVOLUTION (訳詞朗読あり)
BALTIMORE // PRINCE
SOMETIMES IT SNOWS IN APRIL // PRINCE AND THE REVOLUTION (一部訳詞朗読あり)
80年代にマジカルな作品を連発していた時代にライナーノーツを書いていたのが渋谷陽一で、「ロッキング・オン」でも全面的に絶賛していたから、自分のプリンス観の半分くらいは渋谷陽一の影響を受けていると言ってよい。
遺作となったアルバムからの「BALTIMORE」以外はすべて80年代のナンバーだったが、新作のクオリティがこの頃からまったく劣化していないどころか、いい意味でいい曲であることに改めて驚く。これからの益々の活躍が期待されていたところだったのに残念でならない、本人もさぞ無念だったろう、というのが渋谷氏のコメントの大意だった。
まったく同感だが、二十世紀型のスーパースターというものはもはや必要ではない時代に入ったのではないかという気もしている。
プリンスの死因についてはまだ確定的なことは言えないが、肉体を酷使したために慢性的に相当な苦痛を味わっていたのではないか、と見られている。鎮痛剤の過剰投与が死につながったという可能性も否定できない。
悲劇的な死に様、とも言えようが、そういう風にネガティブに捉えたくはない。
今年の2月に亡くなったプリンスのかつての恋人、ヴァニティの訃報に際して、プリンスがMCで語った言葉を、そのまま彼に送りたいと思う。
「ヴァニティのこと話していいかな? いや、デニースの話をすると言うべきかな。昔、僕らは深く愛し合った。けんかもした。彼女はとても強情な人だった。なぜなら彼女はこの世で一番美しい女性だと自分でも分かっていたからさ」
「きっとこういう話はするべきじゃないんだろうけど、でも彼女は自分の人生を祝福してもらいたがっているはず。彼女の死を嘆くのではなくて」
プリンスの魂よ永遠なれ。