War Is Over

 if you want it

2019.1.6

午前中、部分日食を、3年前に買って家にあったグラス越しに見る。

キム・ジュンヒョク『楽器たちの図書館』を読む。

音楽に関わりのある短編を収録したもので、「自動ピアノ」はピアニスト、「マニュアルジェネレーション」はオルゴール、「ビニール狂時代」はDJ、「楽器たちの図書館」は楽器店が登場する。

訳者(波田野節子)の指摘する通り、近代文学と言えば植民地文学、現代文学と言えば社会参与の文学という印象があった韓国の現代小説に、軽みとユーモアを基調にする新しい感覚の登場を感じた。まあ、そういうものはドラマや映画、何よりK−POPのウルトラモダンぶりを見れば既に一目瞭然で、文学だけが例外である筈がない。

しかし音楽をテーマにしている割には、具体的な音楽作品への言及はなく、その方面ではずいぶん薄味で拍子抜けな気もする。同じシリーズから出ているハン・ガンの『そっと静かに』の方が音楽への思い入れが伝わってきた。

一つ言えば、「ビニール狂時代」は「ヴァイナル狂時代」とした方がよかったのではないか。