「一生懸命働いても割に合わない」、「就職しても長続きしない」、「起業しても難しい」、「生きるのがつらい」、そんなダークサバンナの時代を生きる人たちのための現代の処世術が余すところなく披露されている。そんな本があるそうだ。
大学を出ていい会社に就職してサラリーマンになることが最適解といえるかどうか分からない時代。
自分の子供にも自信を持って大学に行くことが正しいと断言することができない。
ケンドリック・ラマーの To Pimp A Butterfly を今更のように図書館で借りて聞いているのだが、その中にこんな歌詞がある。
高級車を乗り回す人気歌手(彼)の前に、一人の乞食が1ドル恵んでくれとやってきた。
どうせドラッグか酒にでも使うつもりだろうと相手にせず、それでも恵んでくれと来るので、彼は乞食に説教を垂れる。
お前のような奴に敢えて距離を取ることが俺なりの慈悲なんだ。
俺は利己心と野心があったればこそ、ここまで成功したんだ。
俺はお前のような向上心のないホームレスに小金を無駄にはしないんだ。
俺も苦労している時には妥協もした、だがもう騙されない、
俺はまともな判断力を下せるようになったんだ。
すると乞食は彼を見て言った。
「真実はお前を自由にする。汝に働きかけたのは、救世主であり神の子であり崇高なる力なのだ。わたしが汝に乞うた1ドルの対価を教えよう。それは天国へのチケット代だったのだ。わたしは神だ」