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私の東京物語(1)

鳥居みゆきが、東京新聞紙上で2019年6月20日〜7月3日に連載したコラム「私の東京日記」が面白いので、いちいちツッコミを入れながら紹介していく。

私の東京物語

鳥居みゆき 第1話 秋田で生まれただけで人生のほとんどを埼玉で育ってきた私、幼い頃は日本がいろいろな県からできているということ自体よく理解していませんでした。

ほんまかい!…っていきなりツッコミを入れたいところだが、幼い頃なら、まあそうかもね。

そんな私が「東京」の存在を知る事になったのは、七歳の時にたまたま父親が見ていたドラマ「とんぼ」の最終回を一緒に見ていた時です。

「とんぼ」って!

「とんぼ」とは、1988年10月7日から同年11月25日まで、TBSで放送されていたテレビドラマである。 放送時間は、毎週金曜21:00 - 21:54(JST、第1回のみ、21:00 - 22:24)。全8回。長渕剛の5作目の主演連続テレビドラマ作品。第7回向田邦子賞受賞作品。 後に本作の主要キャストが出演した映画『オルゴール』が製作され、続編として、1997年にフジテレビで『英二ふたたび』がスペシャル番組として放映され、また1999年には映画『英二』が公開された。 本作で実質俳優初挑戦となった哀川翔は、以降本格的に俳優業に乗り出すことになった。 ヤクザを題材としたドラマであり、過激な暴力シーンなどゴールデンタイムにはそぐわない内容だったが、当時長渕剛が人気絶頂だったこともあり、平均約18%と高視聴率を記録した。(ウィキペディアより)

あらすじ 2年の刑期を終え、出所した暴力団八田組の若頭・小川英二。しかし、出迎えに来たのは舎弟分の水戸常吉だけだった。 英二が服役中に、さまざまな問題が起きていた。妹・あずさは勝手に大学を中退して喫茶店で働いていたり、恋人・夏実は英二が刑務所に入ってすぐに他の男と付き合っていた。また英二は刑務所の中で八田組のさまざまな裏事情を握っていた。英二の下克上を恐れた組長・八田昇は英二を始末しようと企んでいた。そんな中、あずさの働く喫茶店のオーナー・波子と出会い、波子は英二に想いをよせていき、また英二も波子のことを気になりかけていた。(ウィキペディアより)

ついていたから適当に見ていたくらいなのでストーリー自体はわかっていませんでしたが、ラストシーンでとてつもない衝撃を受けました。それは長渕剛さん演じる英二が刺されるところでした。後ろから来た何者かにナイフで刺され血が噴き出す、これはビジュアル的にも衝撃でしたが、その横を通り過ぎていく人たちの冷たい反応、これもまた衝撃でした。「日本には東京っていう場所があって、その場所では人がいつ殺されてもおかしくない、困っていても助けてくれない薄情な人しか住んでいないんだ」。そう思うと恐怖しかありませんでした。

これって一種トラウマもんだよなあ・・・ って「とんぼ」でそんな歪められたイメージ東京に持っちゃだめだよ!

この先、大人になっても絶対東京には近づかないでおこう、埼玉で一生を終えよう、私はその時強く心に誓いました。

いやいや、そのイメージ歪んでるから、おかしいから。 そんなことで誓っちゃダメ。人生もったいないぞ。

しかしその決意はすぐに揺らぐことになるのです。

揺らぐんかい! 第1話完