K-POPには天才・G-Dragonがいるが、日本にも天才・小田原ドラゴンがいる。
負けないぜ。
というわけで、吉田豪の「帰ってきた人間コク国宝」のインタビューを読んでたちまち興味の虜になり、kindleで代表作「おやすみなさい」全8巻を大人買い。
たまらず高円寺の古本屋に走って代表作「チェリーナイツ」もゲット。
ウェブで無料で読める五十歳の車中泊物語「今夜は車内でおやすみなさい」もチェック。紙の本を書店で探すも見当たらず。
かつて自分はシャーク小笠原の名義で「おはようございます。」というギャグ漫画を大手青年漫画誌で連載していた
人気はなかったが連載は数年続いた
雑誌の対談で奥菜恵にも会ったことがある
実は今でも月に1本だけだが4コマ漫画をアダルト雑誌に描いている
工場でバイトしているが、本業は漫画家であるという自負は持っている
だが、気がつけばもうすぐ50歳、結婚もせずずるずるとここまできてしまった
寂しくてマッチングアプリをするも、自分が50近いので「いいね」をくれる女性も50歳前後の人ばかり
休日前、特にすることもなくこうしてただぼーっとしていると、時間だけが恐ろしい速さで過ぎてゆく
この先もうなんのドラマもなく、ただこのまま歳を取って死んでゆく
自分はもう終わった人間なのではないか・・・
そんな事を考えてたらなんだか怖くなって、急に体が震えだしてきた
(「今夜は車内でおやすみなさい」第1話より)
岡崎祥久「パーミション」の世界にも通じる、私小説的セミドキュメンタリー。
小田原ドラゴン、読むしかあるまい。