『あまちゃん』を見ていると、奥菜恵さんが主演していたミュージカル『キレイ 神様と待ち合わせした女』を思い出す。
松尾スズキ作・演出で、出演者は、古田新太、片桐はいり、宮藤官九郎、皆川猿時、荒川良々等、『あまちゃん』にも出演しているメンバーが揃っている。
あれから10年以上経って、あの「地下劇団」(というほど地下でもなかったが)が遂にNHKの朝ドラという「お茶の間」に進出したのかと思うと感慨深いような。
“大メジャー”になって、何かが失われたとか、クオリティが低くなったなどということは全然なくて、当時の奥菜恵さんの位置に能年玲奈さんが入っているだけで、役者陣の芸達者な魅力はそのままに、エンターテイメントの主流を突っ走っている。
ほぼ無名なところから、日本の芸能界のど真ん中で、一流の役者陣に囲まれて大爆発を起こした、能年玲奈という役者は、つくづくラッキーだなと思う。もちろんここに至るまでに彼女なりの苦闘はあったわけで、次回はそのへんについて思うところを。