INSTANT KARMA

We All Shine On

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

遺したものは

NHKで西村賢太の特集番組をやっていたのを見た。 www3.nhk.or.jp 今朝から寝違えた首をはじめとして全身のあちこちが痛く、湿布を貼っても全然痛みが引かない。そういえば西村賢太の日記にはいつも首やら腰やら全身の痛みに苦しんでいる描写があったなあ、な…

第81期将棋名人戦第二局

第81期名人戦七番勝負 第二局は藤井聡太竜王が制し、二勝〇敗とした。 史上最年少名人位まであと二勝。 第三局は5/13・14日(土・日)、大阪府高槻市「高槻城公園芸術文化劇場」。 具体的な指し手については理解する棋力もないのでコメントしない。 ただ、渡…

坂本一亀とその時代

田邊園子「伝説の編集者 坂本一亀とその時代 」(河出文庫、2018年)を読む。 戦後、河出書房の編集者としてさまざまな作家たちを世に出した伝説の人物の評伝。 裏方に徹した人生のため、その役割の大きさに比して知名度は高くない。 あの坂本龍一の父親とい…

付合

本日、第81期将棋名人戦七番勝負第2局が静岡市葵区の料亭「浮月楼」で始まった。 ちょうど40年前、1983年(昭和58年)4月26日と27日、第41期名人戦七番勝負第2局が神奈川県足柄下郡箱根町「清光園」で加藤一二三名人と谷川浩司挑戦者・八段の間で行われた。…

小島信夫「小説作法」

新刊で出たばかりの小島信夫「小説作法」(中公文庫、2023年4月)を買う。 最近は小島信夫はまったく読まなくなった。というより、読むのが嫌だった。その理由はのちに述べるが、2年くらい前に小島信夫の虜になっていた頃は、手に入る限りの小島の小説をす…

棋聖戦とか

以前「棋士群像」のブログ記事を書いた佐々木大地七段が、昨日永瀬王座を下して第92期棋聖戦の挑戦権を獲得した。 もちろんタイトル挑戦は初。順位戦がまだC級2組というのは意外な気がするが、今年に入って勝ちまくっており、四月には渡辺名人と2回対局…

片付け

ちょっと実家の片付けにかかりきりでブログを書く暇がなかった。 片付けの本番はGWなのでその準備をしていた。といっても大半は妻がやってくれて、ほとんどただ見ていただけに近い。 不用品処分業者の見積もりを取ってもらうために午前と午後で一社ずつ呼…

棋士群像(林葉直子元倉敷藤花)

まだ中学生だった自分は、「将棋世界」で当時<天才少女現る>と騒がれていた女流棋士・林葉直子の写真を見て、「こんな美人が将棋の天才だなんて、どういうことなのだろう?」とショックを受けた。 その最初の衝撃以来、あの<失踪事件>から<中原誠との不…

棋譜

団鬼六「真剣師・小池重明」は将棋の伝説のアマ強豪・小池重明についてその数奇な生涯を重厚な筆致で描き切った名作小説だが、これはいったんNHKのドラマ化が内定し、1996年秋から連続四回のドラマが放映されることになっていたという。 ところが、これが土…

Ten Years

今、毎朝BSで再放送されている「あまちゃん」を見るのが楽しみになっている。 当時と同じように笑って泣いて能年玲奈に驚くことができることに驚く。 十年後のアキ。 youtu.be 宮藤官九郎の脚本も、大友良英らの劇伴も、小泉今日子も、宮本信子も、橋本愛…

つれづれ擦れ

最近はThe Street Slidersばかり聴いている。「スライダーズの魅力の80%はハリーで残り10%が蘭丸、10%がジェームスとズズかな」と思って、「いや80%は言い過ぎか。ハリーだけなら『狼煙』になっちゃうからな。あれはあれでいいんだが、とてもメ…

聖者

棋士は庶民の英雄だ。単なる名声だけでなく、実力の世界で、禁欲と自己統制によって獲得した地位だけに英雄的だ。そして、何より将棋一本に打ち込んでいる。非生産的な、いわば無益な(功利性のない)ものに打ち込む。そこには、世俗的な関心はなく、常識も…

近代

国会図書館のデジタルライブラリーで「近代将棋」のバックナンバー(1960~2000年)が読めるので、詰将棋作家のチェックなどしながら読んでいるのだが、昭和の時代の将棋界の雰囲気と今を比べると隔世の感あり。 谷川浩司が「藤井聡太論 将棋の未来」(講談…

AV女優

吉田豪がどこかで絶賛してたのを思い出したので、立ち寄ったブックオフで見つけた永沢光雄「AV女優」(文春文庫、1999年)を買って今読んでいる。 全然予備知識がなく、AV女優を取材して書かれた「現代社会の光と闇」を暴く系の社会派ルポタージュかと思って…

パラダイス

パラダイスとはいっても、ストリート・スライダーズの4thアルバム「夢遊病」に収録されている曲のタイトルのことではない。 全国の詰将棋マニアの愛読書「詰将棋パラダイス」及びそれを巡って書かれた若島正の著書「盤上のパラダイス」(河出文庫、2023年4月…

Mosaïque

昨夜の「佐久間宣行のオールナイトニッポン」で、先日のブログでボロクソに書いたラフラフのMVについて話されていた。 ・予算がそんなにないのでダメ元で藤井監督にTwitterのDMで連絡を取った ・藤井監督の方から「企画を持っていくので、僕でいいかどうか判…

実家の処分

三年前に父親が死に、独り暮らししていた母親が高齢者住宅に移住したので、今年の初めから実家が空き家になった。 実家とはいっても、自分はそこで暮らしたことはない。生まれたのはその市の病院だが父親の仕事の関係ですぐに引っ越し、子供のころは年に一度…

ピテカントロプス卒業

わたしは洋子の熱心なすすめにもかかわらず、「野菜の会」の会員になるのをことわった。熱心な布教師のアヤコさんや洋子は、自分にも家族にも他人にも人類にも役に立つことをしているから打ちこめるのである。役に立つことをしているという「生き甲斐」も、…

亡徴

youtu.be 「ゴットタン」も「ウレロ」も見たことないし佐久間正宣という名前も今回のオーディションでほとんど初めて知った自分のような人間には、ラフ×ラフ「100億点」MVの何が面白いのかまったく理解できないし、80年代のとんねるずの内輪ノリや悪ノリに嫌…

吉兆

東日本大震災で被災した岩手県の第三セクター三陸鉄道は8日、同県が舞台のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」放送から10年を記念し、主人公を描いたラッピング列車を報道陣に公開した。今月15日から10月1日まで、久慈駅(久慈市)から盛駅(大船渡…

日乗

BSプレミアム、BS4Kで4/3(月)より半年間「あまちゃん」再放送が始まっている。 毎週月~土 午前7:15、毎週日曜 午前9時からは1週間分6話連続で放送。 このブログには過去さんざん「あまちゃん」や能年玲奈(現:のん)について書き散らしてきたし、もう今更…

第81期将棋名人戦第一局

将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、20)が4月5・6日の両日に行われた「第81期名人戦七番勝負第1局」で渡辺明名人(38)を破り、シリーズ先勝を飾った。 第一日目の朝、振り駒の結果で渡辺名人が先手番と決まった時点で、いきなり「このシリ…

Capitalism and World's End

ムツゴロウさんこと畑正憲氏の訃報(87歳)。この話はいつかどこかで。 ドストエフスキー「悪霊」の中で、スタヴローギンの告白手記を読んだチホン僧正が、「君の文章は読む人間を拒絶するようなスタイルで書かれている」と感想を述べるくだりがあるが、この…

不自由連想

職場のPCの起動が遅くてあまりにイライラするので新機種に入れ替えた。動作は確かに速くなった気がする(というか明らかに速くなった。そうでないと困る。前の機種の倍の値段なので)が、全体的に画面の字が小さくなった気がするのと、アマゾンやら銀行やら…

14600の夜を越えて

NEW JEANSの新曲はコカ・コーラのCMソングで、サビはひたすら「コカ・コーラおいしい」と連呼する洗脳ソング。さすがにこれはやりすぎじゃね?と思うが、聴いているうちに良くなってくるのだろうか。それも怖いな。 youtu.be 40周年の盛り上がりを機にザ・ス…

Ryuichi Sakamoto 1952.1.17-2023.3.28

僕と”教授”こと坂本龍一氏との出会いは、中学生になった頃、書店から毎週家に取り寄せていた「週刊FM」だった。 この雑誌は父がFMラジオから好きな番組をエア・チェックするために取り寄せていたもので、そのうち自分も利用するようになり、好きなFM番組をカ…

J→R

昨日の続きで、スージー鈴木著「平成Jポップと令和歌謡」(彩流社、2021年)も読んでみた。 50代の著者が「最新ヒット曲を毎週1曲取り上げて、東スポの読者である中高年男性層に解説をしてほしい」との依頼を受けて東京スポーツ紙に連載した文章のうち、20…

W by Q

スージー鈴木著「EPICソニーとその時代」(集英社新書、2021年)を読む。ストリート・スライダーズ関連の記述を求めて読んだのだが、一行も言及なし。エレカシについて一言二言触れられているのみだった。どっちもヒット曲とは無縁だったから仕方がない。 し…