INSTANT KARMA

We All Shine On

ロックのカリスマ

三連休を目一杯使って『瘋癲老人日記』の〈ひらがな変換〉を終える。ワクチン2回目をうって丁度一週間だが、やはり身体がなんとなく怠く疲れやすく感じる。首と肩の凝りは昨日生まれて初めてフェイタスを貼ったら少しましになった気がする。

これから残りの人生はどうやって老い(肉体の衰弱)とつきあっていくかが大きな課題となるだろう。この数年は菊地成孔の影響でジャズばかり聴いていたが、こんな状態の時は逆に暑苦しいロックが聴きたくなってきた。

思えばティーンエイジャーの頃はドアーズやジミヘン、ビートルズストーンズやレッドツェッペリンなどの60〜70年代ロックばかり好んで聴いていたものだ。

あの頃の日本のロックバンドもその辺の影響が感じられたものだが(言わずと知れたRCはストーンズだし、スライダーズもそう、エピック時代のエレカシなんてツェッペリンそのまんまで笑える)、90年代にフリッパーズ・ギターをはじめとする〈渋谷系〉たちがおしゃれでサブカルっぽい元ネタを流行らせたせいでロックは相対化され、その流れが今まで続いている。

要するに今はギターバンドやってるよりもDJやってヒップホップ流してる方がモテる。それが真逆だった時代に頑張ってたのがライムスターで、流れを変える端緒になったのがスチャダラで、流れを確立したのがキックザカンクルーとかか。

PC(Political Correctedness政治的正しさ)が世の中を支配している現在では、ストーンズの「スティッキー・フィンガーズ」の歌詞など糾弾の対象であり、こないだアップルミュージックで「ビッチ」が聴けなくなっているのに驚いた。

先日亡くなったストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツはジャズ愛好家で知られ、ロックは完全に仕事として割り切ってやっていたようだ。

ミックとキースはどこまで長生きするんだろうか。自分の中でミック・ジャガーのカリスマ度が最高値に達したのは高校生の時に読んだ山川健一「ローリング・キッズ」の中でミックが登場するシーンであった。あのインタビューは「回想するジョン・レノン」(片岡義男訳)と同じくらいかっこよかったなあ。

その後はミックもキースもどんどんインタビューに応じるようになって〈人のいいおじさん化〉していったようだ。いわんやポールマッカートニーをや。

ジョンレノンは生前から饒舌だったのでそんなでもないが、ジム・モリソンやジミ・ヘンドリクスジャニス・ジョプリンはインタビューしたくでもできない(何を考えているか分からない)永遠に手の届かないカリスマなのだ。