第81期名人戦七番勝負 第二局は藤井聡太竜王が制し、二勝〇敗とした。
史上最年少名人位まであと二勝。
第三局は5/13・14日(土・日)、大阪府高槻市「高槻城公園芸術文化劇場」。
具体的な指し手については理解する棋力もないのでコメントしない。
ただ、渡辺名人にも終盤の入り口でまだ勝機はあったようだ。決して一方的な将棋ではなかった。途中、藤井竜王も肩を落として形勢を悲観している時間がけっこう長かったような印象がある。それでも一瞬の隙をついて、あっという間に勝負を決めてしまったのはさすがとしか言いようがない。
対局後の渡辺名人のツイートを見ると、完全に自信を喪失してしまっているように思える。
名人戦第2局。
— 渡辺 明 (@watanabe_1984) 2023年4月28日
64手目に△86歩としなかったのを後悔していて、穏やかな順でも自信がないと感じていた中で▲26桂という一番強い手で来られたので、もうダメにしてると思って、勝負所が残っていたことに気が付きませんでした。
最後まで闘うという当たり前のことができてなくて、すみません。
とはいっても、人間、本当に落ち込んだ時にはこんなツイートすらできないものだ。
まだ自分を客観視することを通じて、立ち向かう気力を引き立たせようとしていると観て間違いないだろう。
先日の叡王戦第二局の菅井八段の勝利を見ても分かる通り、いかな藤井竜王相手と言えども、勝つ可能性がまったく無い訳ではない。「最後まで闘う」という気力を失わなければ、まだ渡辺名人にも十分可能性は残っていると思う。
なんといっても、あの羽生善治相手に、三連敗後の四連勝という竜王戦史上に残る死闘を演じきった男なのだ。
このシリーズがどうなるか、まだまだ分からないと見ている。