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指原莉乃とは何者なのか

毎年恒例のAKB総選挙が、今年もフジテレビの4時間生中継をはじめ、ネットメディアも総動員で大々的に行われた。

開票前には、「文化人」や「評論家」たちがこぞって「激論」を繰り広げるなど、まるで一国家の政策論争のような騒ぎだった。

個人的にはいいかげんAKBに対する興味は失せている。総選挙も、もう今年で最後にした方がいいんじゃないかと思っている。

大方の予想と期待を裏切って(?)、指原莉乃が一位になった。

いろいろな見方はあるだろうが、自分はこの人は一位になるに値する人だと思う。

仮に、AKBグループの全メンバーが過去1年間に行った「仕事」を数値化したら(何を基準にどんなふうに数値化するのかについてはいろんな手法や意見があると思うが)、指原莉乃の「値」はズバ抜けているような気がする。

彼女には、アイドルとして単純に顔がかわいいとか、歌やダンスが上手いとか、トークが面白いとかいう「長所」を超えた、トータルな人間力みたいなものがある。それは前田敦子にも感じたし、大島優子にもある。

指原莉乃は、まだ20歳でしかないのに、そして芸能界に入ってから5年ほどしか経っていないのに、普通の芸能人が数十年のキャリアの中で味わうような経験を既に味わってきた。

指原莉乃は、本質的に非常にクレヴァーでタフな人間だ。指原を観ていると、運命が彼女に対して、彼女の人生に必要なものすごく色々な経験を、早まってふんだんに与えている(押し込んでいる)ような印象を受ける。

秋元康は指原を将来放送作家にしたいと言っていたが、今となっては半ば本気で指原を自分の後継者にしたいと考えているのではないか。