AKBグループの全楽曲(ユニットやソロ曲は除く)の中からファン投票で上位100位を発表しパフォーマンスを披露する「リクエストアワー」企画が今年も行われた。
今年はYOUTUBEでライブ中継されたが、PC回線の混雑のためしばしば中断し、決して快適な視聴はできなかった。とはいえある程度のライブ感を味わうことはできた。
シングル曲が上位に来るとは限らず、かなり特色のある順位になった。
個人的には(多くのファンも同意する所だと思うが)、5位に入った秋元オカロの「虫のブルース」のパフォーマンスがよかった。2位に宮澤佐江らの「奇跡は間に合わない」が入ったのもよかった。このとき、初期の頃の振付師夏まゆみ氏がサプライズ登場し、宮澤はじめ多くの初期メンバーは感極まっていた。
そして今年は、メンバー人事のサプライズがなかった代わりに、各グループの支配人交替が発表され、その信任投票なるものが行われた。
結果的に、SKEの湯浅支配人がAKB支配人に異動するという案が「不信任」となり、湯浅氏はAKBの「支配人研究生」としてAKBグループ総支配人戸賀崎氏が事実上支配人を兼任することになった。
ところがこの措置がSKEのメンバーの間に思いがけない波紋を呼んだ。
SKEのメンバーのまとめ役であり最も身近な大人である湯浅支配人が「不信任」となり、「研究生」と呼ばれることに対して、普段から「支店」呼ばわりされてAKBとの扱いの違いに抵抗を感じているSKEメンバーたちが、不満の声を爆発させ始めたのだ。
ああ、説明がめんどくさい。
結論を言うと、今回の支配人「信任投票」というのは失敗だったと思う。
組織内の人事異動についてファンに信任を問うという意図が不明なまま、結果的に湯浅氏個人が晒しものにされただけだ。湯浅氏と苦楽を共にしてきたSKEメンバーにとっては、自分たち自身の活動にNOを突きつけられたような気分になるのもやむを得ないだろう。最悪なのは、SKEメンバーとファンの間にもしこりを残す結果になってしまったことだ。
今回のような仕掛けは、湯浅氏が能力的に無能で人格的にも問題がありSKEメンバー全員かつファン全体からひどく嫌われているというような前提があって初めて成立するもので、そうだとしても決して気分のいい見世物ではない。
それとも運営は全員が信任されると確信していたのだろうか。
それともう一つ、今回のリクアワで浮き彫りになったのは、AKBグループ内でMC能力のあるメンバーが指原(と峯岸)などほぼ一部のメンバーに限られているという実態だ。
これだけの大所帯で各メンバーの魅力を引き出すような進行をするためには並大抵の腕では足りない。指原は稀有な才能の持ち主だと思う(決して才能だけではなく大変な努力が伴っているのも知っている)。彼女がいなくなったら、サムい思いをしながら芸人に頼るしかなくなる。
この点については、たかみな総監督が終演後にメンバーに気合を入れたようなので、それ以上に何も言う事はない。
たかみな総監督、さらなる積極性を求める
AKB48リクエストアワー セットリストベスト100 2013第3日(26日、東京ドームシティホール)終演後、秋元康氏からの提言を受け、総監督の高橋みなみ(21)も、メンバーに向けてステージを作る上での、さらなる積極性を求めた。
「自分の気持ちは自分で言おう。全部大人(スタッフ)に見てもらえるわけではないから、ステージ上で感じたことは立場に関係なく言って。入ってきたばかりの子は言いにくくても言葉にすることは大事。MCにも出てくると思います」
連日、トークの向上を訴えてきた。自身や峯岸みなみ(20)ら場慣れした者がステージを仕切ることが多い現実に、
「私たちがいなくても回せるような状況じゃないと厳しいよ」とピシャリ。
「しゃべる気持ちがないのは重症。ただの置物でしかない。テレビでも映らない。ファンはみんながしゃべっているところを見たいんだよ」と熱を帯びた口調だった。
この日は6月に日産スタジアムで公演を行うことが発表された。
「成功するか不安でしようがない。気を引き締めて。それまでに特に単独での公演を頑張ってください」と、全姉妹グループそれぞれでの奮起を促した。