INSTANT KARMA

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ジュテーム・モア・のん・プリュ

阿川佐和子能年玲奈の対談記事が載っている『週刊文春』を購入して読む。

文春とレプロは係争中のため事務所とのトラブルについてのコメントはほとんどないが(朝ドラ中に財布の中に1円玉しか入っていなかったとか洗濯が間に合わなくて明日着ていく下着が無い時があったとか新人マネージャーに泣き言を言ったら怒られたという話のみ)、阿川佐和子が涙ぐむくらいだからカットされた話はけっこうエグいものだったのだろう。対談の中身はむしろそっちのエグい話がメインだった気がするんだが。

そうそう、「サワコの朝」で能年玲奈のシーンがカットされていたので阿川さんもどうなの的な意見を番組の掲示板に書き込んだりしてすみませんでした(掲載されなかったけど)。 こんなことを言ってくれて感謝感激雨嵐です。

「私が能年ちゃんのかわりに断言します。小泉今日子さんや渡辺えりさんの後ろで叫びます。この過酷な経験が、必ずや大物への道につながるのだぞ。

僕はやっぱり小説の中では阿川弘之先生の「鮨」が心のベストテン第一位です。

まあファンの皆さんは全員文春は読んでいる(又はこれから読む)と思うのでこれ以上は書きません。

それ以上に衝撃的だったのが、 能年玲奈、芸名を「のん」に改名 というニュース。

詳しくは明日発売のフライデーに載るそうだが、これはまさにマジすか学園びっくりPON。

これってヤバくないっスか? 笑 攻めるなあ、能年玲奈。いや、責めるなあ、のん。

独立後の週刊文春の対談には「女優 能年玲奈」で出てるわけだから、前事務所に本名の使用を禁止されたわけではなく、本人(あるいはその周囲にいる人)が「“のん”でいこう」と積極的にGOしたわけだよね、たぶん。

本人はフライデーの動画メッセージの中ではっきり「間抜けな名前」って言っちゃてるんだけど(笑)。

あまちゃん」の頃にも「ひと言で言うと“ピュア”。子供っぽく見えるうえに、少年ぽさも兼ね備えている。芸能界でやっていけるのかと思わず心配してしまうようなタイプです。見ている男性陣に『俺が守ってやらなければ』と思わせる無防備さを持っています」(アイドル評論家の北川昌弘氏)

って言われてたもんなあ。 まあ、杏とか波留とか確かにいるけどさあ(どっちも朝ドラ主演女優だし)。「あん」や「はる」だと印象違うしねえ。 「NON」とか「ノン」とかではなく、敢えて「のん」で行くところが彼女らしいというか。 元プリンスみたいにわけのわかんない記号にしちゃうのとも違うセンスというか。 やっぱ独特だよね、こののんていうひと。 文春の対談でも、

「色んな言葉を浴びてそれと対峙することで自分が成長できたんじゃないかなって今は感じてます。辛いこと、無駄なことは削ぎ落とすようになりました」

ってたぶん、のんが喋った言葉のまんまだと思うんだけど、こういう抽象的な深みのある言葉遣いに凄みを感じるんだよね。すごい内向的な言葉遣いというか。「対峙」とか「削ぎ落とす」とか普通言わないもん。のんじゃないと出ない言葉だと思う。 こうやって書くと分かるんだけど、「のん」てすごく主語にしにくい言葉なんだよ。 カギカッコに入れないと、文章の中に埋もれてしまう。

これはある意味能年玲奈という人の個性にも通じていて、彼女にとって女優という仕事(演技という行為)は「カギカッコ」なんじゃないかと思う。 だからのんじゃだめで、「のん」じゃないとだめなんだと思う。 いやのんでもいいんだ。どちらかじゃなきゃだめじゃないんだ、たぶん。

NONという名前が欧米でどう響くのか分からないけど、海外展開も視野に入れた名前なのかな。ビョークみたいな(ちがうか)。 「タモリ」以来の革命的な芸名かもしれない、、、