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棋士群像(斎藤慎太郎七段)

 

先日、うちの職場の近くで行われた、斎藤慎太郎七段による『詰将棋講座』というものを受講する機会に恵まれた。

 

詰将棋の解き方や、鑑賞の仕方まで、とても濃密な話が聞けて、大いに感銘を受け、堪能したのだが、会場の都合で用意した教材が最後まで説明できなかったため、斎藤七段の好意により、受講者のための特別な動画による補講まで用意され、まさに感謝感激であった。

 

五〇名の定員オーバーにより抽選により選ばれて、行ってみて驚いたのが、受講者のほとんどを若い女性が占めていたことだ。

 

それもそのはず、斎藤七段は若手イケメン棋士として、女性ファンの絶大な支持を得ているのである。藤井聡太ブームの効果もあるのかもしれないが、ともあれ、将棋人口の増加は喜ばしい限りだ。

 

実物も、評判通りの爽やかな好青年で、知的で柔らかい語り口、将棋と将棋愛好者に対する誠実な姿勢、もちろんレベルの高い若手の中でも傑出した棋力の高さ(昨年、棋聖戦で挑戦者として羽生棋聖とタイトル戦を戦ったことは記憶に新しい)など、まったく非の打ちどころがなく、いっぺんに大ファンになってしまった。

 

詰将棋選手権でも過去に二連覇しており、「詰将棋を愛している」と公言して憚らない。詰将棋講座でも隠しきれない詰将棋愛が溢れていた。

 

昨年のいくつかの将棋では、中終盤での捩じり合いの中でミスが出て惜敗というものがあったようだが、ここ最近の将棋は目立って力強さが感じられ、再びタイトル挑戦、奪取の日も近いだろう。

 

今日放送されたNHK杯トーナメントでも、218手に及ぶ激戦を見事に制した。

 

職場には、斎藤七段に揮毫してもらった「開雲見日」の色紙が飾ってある。

 

自分にとって特別な棋士の一人である。