新宿文化センターで行われたJAZZ LIVEに行ってきた。MCは菊地成孔。
凄かった。
感想は改めて。
※12月28日以下追記
14時から21時近くという長丁場で、正直途中少し辛い時間帯もあったが、全体としては非常に素晴らしいイベントだった(2日間のうち26日しか見ていないが)。
最初の二つのバンドは会場の音響がイマイチで、大音量が塊のように向かって来て、耳が痛くなるほどの轟音で聴いていて辛かった。音響のあまりの悪さに、来たことを思わず後悔するほどだった(ちなみに2階席の中央位の位置)。
しかし次の大友良英のビッグ・バンド辺りからよくなってきて、演奏も大友氏のMCもよかった(音響は相変わらずイマイチだったが)。司会の菊地成孔は軽妙さと神妙さを絶妙のバランスで織り交ぜた見事なMCぶりを見せていた。自らのバンド(ダブ・セプテット)のスタンバイの間は一時的に大友氏がMCを務め、率直な語り口にひたすら共感。
菊地成孔とダブ・セプテットの演奏は緊張感のある素晴らしいもので、短いセットだったが、このために来た価値があると感じさせるものだった。これからの日本の音楽シーンは、こういうジャズバンドが引っ張っていくのではないかと予感したし、そうなってほしいと思った。だって掛け値なしにカッコいいもの。ロックバンドが失ってしまった、聴衆を痺れさせる輝きがここにあると思った。
これ以降は音響の問題はまったく気にならなかった。
続く佐藤允彦のピアノソロ演奏は見事な即興芸術。「舌を巻く」という表現がぴったりくる反応を見せた自分がいた。ベートーベンがデビュー当時「即興の悪魔」と呼ばれたエピソードを思い起こした。
次の平均年齢65歳というバンドのフリー気味演奏は、後半ちょっとグダりかけた気もしたが歴史への敬意をもって聴き入った。
そしてトリの山下洋輔トリオ(たぶん)最後の再結成は、ひたすら圧巻。涙が出るほど感動した。<本物>の迫力の前にはただただひれ伏すのみ。
「凄いものを見た」「歴史的瞬間に立ち会った」という感慨と共に会場を後にした。