INSTANT KARMA

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FAKE OR FREE

佐村河内守のドキュメンタリー映画「FAKE」森達也監督)を見た。

これについては、これから見る人もいるかもしれないので、敢えて感想は書かない。

そのうちここかどこかに書くかもしれない。

ただ一つ言えることは、興味を持った人はDVDが出るのを待たず今劇場で見るべき!

(上映館が限られているのがとても残念)

家に帰って、NHKの佐村河内守のドキュメンタリー番組を見て、「交響曲第1番 HIROSHIMA」を聴いた。

なかなか感慨深い。消さないでおいてよかった。

 

話題を変えて、その昔、フリー・ジャズという言葉が市民権を得る前、アメリカでフリー・ジャズ・コンサートを開いたら客が一人も来なかったという話があったそうな。

何故かと問うに、「FREE(無料)」と銘打っておきながら金(入場料)を取るとは何事ぞ、と。

ジャズ・ミュージシャンの菊地成孔氏が、誕生日を機会に、インターネット上に無料で文章を書くのは止める事にすると宣言。

成孔氏のブログは長文で有名で、最近はそうでもなかったが、更新頻度も高く、かつメチャクチャ面白いので、自分もずいぶん楽しく読ませていただいていた。

「有料で文章を買ってもらえる人だけがプロフェッショナル」とご本人も仰る通り、金を払ってでも読みたい文章というのは確かにあり、成孔氏の文章など間違いなくそのクオリティに達しているから、今後は金を払って読ませていただきたいと思っている。

成孔氏のエッセイのようなクオリティの高い文章を、腐った生ゴミの集積地といってもよい素人のブログ世界に流すことを止めるという方針に異論があるはずもない。

ただ以前から有料メルマガなどで気になっていることがあって、それは有料メルマガなどで知った情報は基本的には無料世界に流すことがタブーであるため、公の議論に適さないことである。むしろ多くの人が知っておくべき貴重な卓見が含まれていても、それが書籍などの形で不特定多数の目に触れる形で世に出ない限り共有財産にできないという問題があるように思う。

もっとも公共性の高い意見や議論(何をもって公共性が高いと考えるかという問題はあるにせよ、というかそれは完全にブログ主の主観にゆだねられているが)については敢えて無料世界に提供するということは可能だと思うので、それはそんな風にしてもらえると嬉しい。

まあSNSは社会悪であるという成孔氏のスタンスからすると、そもそもウェブ上の匿名の見解や議論などには何の価値もないからその必要もないということになるのかもしれないが…