War Is Over

 if you want it

棋士群像(深浦康市九段と佐々木大地四段)

今、将棋ファンの間で天井知らずの赤マル人気急上昇中なのが、深浦康市九段であろう。

A級トップ棋士の一人であり、羽生王位からタイトルを奪取し、翌年に羽生の挑戦を退けたこともある。

形勢不利になってもとことんまで食い下がる、粘り強い棋風で知られるが(対局相手とあたかも恋愛のような濃密な情熱を交わすとの発言から「恋愛流」とも呼ばれる 笑)、先日の順位戦最終局では、6人のプレーオフと渡辺棋王の降級というA級棋士全員の命運を背負って、久保王将との激闘を制した。

いろんなものを背負う対局に巡り合うことが多く、プレッシャーに負けず結果を出すので、いまや将棋界随一の頼り甲斐のある存在と見られている。

先週、藤井聡太六段と杉本昌隆七段の「師弟対決」がメディアで話題になったが、深浦九段にも、佐々木大地四段という弟子がいる。

こちらの師弟関係も、杉本・藤井に負けないくらい、感動的な絆を感じる。

長崎の対馬で生まれ育った佐々木大地四段は、同じ長崎出身の深浦九段に入門を願い出たが、少年時代は心臓の病気で入院生活を送り、深浦と初対面したときには鼻にチューブをつけた状態で、それを見て弟子入りを断るわけにはいかないと思ったとか。

奨励会に入会するために、一家で上京し、父親は転職した。

超難関と言われる奨励会三段リーグでは、2回の次点を獲得し、フリークラス入りの権利を行使して2016年4月にプロ入り。2017年2月には、「30局以上で6割5分以上の勝率」という規定を満たして、プロ入りから1年未満で順位戦C級2組に昇級する。

プロになってからは、師匠からプレゼントされたスーツを着て対局に臨んだ。

先日の順位戦最終局では深浦九段の対局を見るためプライベートで静岡県まで足を運んだ。

深浦九段は、昨年12月の叡王戦決勝トーナメントで、藤井聡太と対局し、形勢不利な状況を粘りに粘って逆転勝利している。まさかの逆転負けを喫した終局時に、ほとんど半泣きでひどく落ち込んだ藤井の様子が話題になった。

この一局が、藤井をさらに成長させた(そして手のつけられないモンスター化した)と見る人もいる。

佐々木大地もまた藤井聡太を破っている(現在は1勝1敗)。

藤井の連勝を止めた佐々木勇気が注目を集めたが、こっちの「佐々木」大地四段も注目すべき棋士である。

深浦も佐々木大地もよくネット中継で解説を務めていて、将棋ファンの認知も好感度もどんどん高まっている。

今の将棋界に欠かせないキャラクターがここにもいる。