War Is Over

 if you want it

猛暑危言

統一教会自民党議員のつながりについてマスコミやネットが報じているが、いつまで続くだろうか。いつの間にか沈静化して、何となく自民党(あるいは政治家全般)へのグレーなイメージだけが残り、致命傷には至らない、つまり政権与党の地位を揺るがす程のことにはならないという結末が見えているだけに虚しい。狙撃犯の山下を安重根並みに持ち上げる連中がもっと出てきてもよさそうなものだが、国民全体が堕落した安直なヒューマニズムに毒されているために巨悪への怒りも生煮えのまま終わる。そんな虚しい騒ぎに加担する気にはなれない。むしろ飛び火して打撃をこうむった東浩紀のような連中に同情するが、彼らもたいした傷を負うわけではないだろう。民衆(?)の怒り(?)なんて所詮その程度のものだ。大衆の怒りの度合いで言えば、芸能人の不倫への風当たり(キャンセル・カルチャー)の方がはるかに執拗かつ強力である。コーネリアスフジロックで復帰したのは良いニュースだった。

 

将棋ウォーズは1級、将棋クエストはレート1550前後。始めてから3年くらいたつが、棋力が向上したという自覚はあまりない。ウォーズで初段を達成した時に早速免状を申請した。初段になれたのは対局数が少ない時のビギナーズ・ラック的なもので、対局数が増えてくると1級くらいに落ち着く。初段はおろか、二段になれる気はとてもしない。毎朝トイレで詰将棋を解いているが、「浦野正彦の五手詰ハンドブック」をもう3,4回繰り返しているもその度に解けない問題にしばしばぶつかってウンウン唸っている。小学生の時に父親に六枚落ちで歯が立たなかった頃に比べれば多少進歩はしたのかもしれないが、この年齢になるともう勉強すれば強くなるというものでもないのだろう。小学校の将棋倶楽部では無敵だったし、中学に入ったときに、通天閣将棋大会で準決勝まで行った「のぶゆき」とはいい勝負だったんだけど(それでも向こうの方が強かったが)。

しかし、プロの将棋対局を見るたびに感じるのだが、わずか9×9マスのボードゲームが未だに完全解明されず、指すたびに違う将棋になるというのは本当に不思議だ。似たような序盤でも、どこかで必ず前例のない局面になる。プロ棋士の頭の中はどうなっているのだろう。香川愛生さんがYouTubeチャンネルで室谷由紀さんと対談していて、ひたすら強くなるために努力して、何十年かけても終わりが見えないと思うとキツくなると言っていて、そうだよなあと思った。藤井聡太は将棋の三百年の歴史が生んだ究極の最強棋士という気がするが、まだもっと強い人が出てくるのだろうか。それでもコンピュータには勝てないということが分かっている以上どこかに虚しさが残らないか。

 

外が熱すぎるとエアコンの効いた室内にいても体がおかしくなる。まったく仕事をする気分にならず虚しくネットサーフィンしながらひたすらNが帰るのを待っている。早く四時にならないかを待っている。Nは退屈しないのだろうか。話しかける気にもならない。「することがないなら帰ってもいいですか」くらいのことは言ってもいいと思うのに、黙々と座ってパソコンに向かっている。それほど仕事に興味を持っているようにも見えない。退屈を苦にしないタイプなのか。たぶん遠慮しているというわけでもない。

 

Twitterの政府に批判的な人たちのツイートに<無理して言ってる感>が漂っている気がする。もういくら言ったって事態が改善する見込みなどないのに、とりあえず声は挙げないといけないみたいな義務感を感じる。真に耳を貸すべき意見等もはやない。どんな言論も社会を動かさない。といって沈黙してしまうとロシアのようなことになる。山下のように暴発することでかろうじて動くが、それも長続きはせず、所詮暴発なので持続的な運動には結びつかない。香港の民主化運動は叩き潰された。台湾もきな臭くなっている。十年後には日本は中国の支配下にあるかもしれない。十年前から何かが良くなったと言えるものは何一つない。語尾が「ない」しかない。これほど絶望的なのに、さほど絶望感も抱かない。もう心が隠居モードに入りつつある。来世に切り替えていこう、みたいなムードを持ちつつある(切り替えることなどできないのだが)。考えてみれば一貫してそうだった気がする。誰かの口車に乗って少し夢を見ていただけだ。もともと社会とか政治とか経済とか司法とか体制を信じたことはない。

 

菊地成孔が「コロナ感染記」を無料記事で上げていて話題になっているようだが、7月22日の記事では「風邪の重い奴ぐらい。味も匂いもムチャクチャしますし、腹減ってしょうがねえわ笑」と書いていたのと全然違うのはどうしてなのか。22日にアップしたが書いたのは21日より前ということなのか。そうだとしたら、陽性判定が出たのが22日であることと矛盾する。まあどうでもいいっちゃあいいことだけど。