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元プロ棋士橋本崇載(40)が住居侵入と元妻などへの殺人未遂の容疑で緊急逮捕されたと報じられ、将棋ファンに驚きを与えている。

橋本はすでに将棋連盟を退会しており、今年の6月には元妻に対する名誉棄損で有罪判決(懲役1年6月、執行猶予4年)を受けている。

去年の9月、まだ退会する前の橋本が自身のYouTubeチャンネルで「暴露ライブ」をやったときに記事を書いたが、

そこでも書いた通り、憶測と偏見に満ちた内容で、聞くに値しないものであった。

このころにはもうかなり精神を病んでいたのだと思う。

橋本は現役時代にも連盟を批判する内容の著書を出しており、「物言う棋士」として目立つ存在であった。順位戦の最高クラスであるA級に在籍(1期で陥落)したこともあり、タイトル挑戦者決定戦に臨んだ実績(羽生善治に負けて挑戦はならず)もあるなど、トッププロに近い存在でもあった。

将棋ファンが知らない間に結婚していて、子供もいたが、そのことが明らかになったのは、橋本が突然引退を宣言し、自身のTwitterで「妻が子供を奪って逃げた」などの発言を始めたことによってである。その激しい攻撃的な口調はファンに衝撃を与え、橋本の精神状態を心配する声もあった。

一時は「子供連れ去りの被害に遭った父親」という立場で「共同親権」の提唱運動に参加し、オピニオンリーダー的なことをやろうとしたが、やはり不安定な精神状態のためか、立ち消えになった。

引退後の橋本は、上記のYouTubeライブを最後にして将棋界との関係を完全に断ち、その後は転落の一途を辿っていったように見える。

自殺未遂で警察に保護され、精神病院に入院し、名誉棄損で逮捕勾留され、有罪判決を受け、この1か月くらいは福岡のホストクラブで働き始めたが、そこでもトラブルを起こしていたようだ。

報道によれば、20日午前7時頃、元妻の自宅の窓から侵入し、元妻(33)とその父親(68)を鍬で襲って殺害しようとしたという。元妻と父親は打撲などの軽傷で、当時一緒に家にいた4歳の息子にはケガはなかった。父親が、橋本から鍬を取り上げて取り押さえ、通報でかけつけた警察官が緊急逮捕したという。

もはや将棋界とは関係のない人間とはいえ、往年の「ハッシー」の姿を知る将棋ファンとしては、なんともやるせない話である。