INSTANT KARMA

We All Shine On

最後のリゾート地

昔、渋谷陽一のラジオ(日立ミュージック&ミュージック)で「夏の終わりに聞きたい曲特集」というのをやっていて、クール&ザ・ギャングの Summer Madness とかジャニス・ジョップリンの Summertime とかサンタナの Black Magic Woman とかヘレン・メリルの Yesterdays とかと並んで、この曲が最後にかかった時に鳥肌が立ったのが出会いだった。

もちろん Hotel California は知っていたが、この曲の方が気に入った。後に歌詞を読んで再び感動したのを覚えている。イーグルスにはどっちかというと Take It Easyとか能天気なイメージがあったので。

youtu.be

The Last Resort / Eagles

 

彼女はロード・アイランド州の首都プロヴィデンスからやって来た

そこでは旧世界の陰が空気に重く澱んでいたから

彼女は希望を荷造りの鞄に詰め、難民のように夢見ていた

ちょうど彼女の父親が新天地を求めて大西洋を渡ったときのように

 

彼女はその場所の住人はいつも微笑んでいると聞いていた

先住民(インディアン)たちの暮らしぶりや、彼らがどれほどその土地を愛しているかについて聞いた

人々はあらゆる場所からロッキー山脈を目指してやって来た

生活の本拠地を築くためや、世間から逃れるために

 

混み合った酒場でしばらく過ごしていた

そこで何があったか、どんな様子だったか、すべてを話したくて待ちきれない

人々はそこを楽園と呼ぶ、でも僕には理解できない

誰かが山を削り、街は発展した

 

肌寒い風が砂漠を抜けて、大峡谷を越え、マリブへと向かう

そこでは権力に飢えた人々が競い合っている

道はネオンで照らされ、彼らに富をもたらす

 

金持ち連中がやって来て土地を略奪したが、何のお咎めも無し

醜い小屋の塊を建て、人々はそれを買ったのだ

そして彼らはそこを楽園と呼んだ、まさに理想郷だと

彼らは霧に曇った太陽が海に沈むのを眺めていた

 

これらすべてのものを後にして、海を渡ってラハイナへと行くこともできる

遠い昔に宣教師たちがしたように

彼らは「キリストがやって来る」というネオンサインさえ掲げた

そうやって白人の重荷を減らして

白人の支配する国をもたらした

 

これからの世界はどうなっていくのか、その展望を誰が示すのか

何か君のもので何が僕のものなのか

もはや新しい開拓地(ニュー・フロンティア)など残っていないから

僕たちはここでそれを作らなければならない

僕たちは自分たちの終わりのない欲望を満たし、血塗られた行為を正当化する

運命という名のもとに、神の名のもとに

 

日曜日の朝、彼らは立ち上がって来世の生活について歌いだす

彼らはそれを楽園(パラダイス)と呼ぶ、でも僕には理解できない

 

どこかに楽園をでっちあげるのはもう止めにしないか?