1970年代を代表する歌謡曲(演歌)のスター藤圭子が衝撃的な死を遂げたのが今年の8月22日。
今の世代には、宇多田ヒカルの母親と言った方が分かり易いだろう。
その死を契機に、藤圭子に関する2冊の重要な書物が刊行された(1冊は復刊)。
1冊は、彼女の大ブレイクを演出した作詞家、石坂まさをの自叙伝『きずな』(文芸春秋社)。もう1冊は、ジャーナリスト沢木耕太郎による藤圭子28歳の引退宣言直後のインタビューを収めたノンフィクション『流星ひとつ』。
この2冊を一気に読んだ。
読んでいるうちに、藤圭子、石坂まさを、そして沢木耕太郎というそれぞれの稀有な個性と才能が浮き彫りになってくる。特に、藤圭子というのはひとつの時代を象徴するだけの特異な才能の持ち主だったことが分かる。
感想は改めてじっくり書きたい。