映画『Cu-Bop CUBA〜New York music documentary』を近所で上映していたので見に行った。
映画の中で説明がほとんど行われないため、あらかじめHPなどである程度背景やストーリーを押さえてから見に行く方が良いと思った(自分は菊地成孔氏のラジオやブログなどで予備知識をを持ったうえで言ったので不自由はなかった)。
とにかくこの作品は、「音楽を感じる」ためのもので、ジャズが好きな人なら100%ハマるだろう物凄い演奏シーンが見れる。しかもキューバ現地で使われている楽器は、たいへん使い込まれた年季の入った楽器で、練習環境も家のガレージとか部屋の中とか、お世辞にも恵まれた環境にあるとはいえない中で、とんでもないレベルの音楽が奏でられている。
キューバを離れニューヨークで研鑽をつむ若手ピアニスト(アクセル・トスカ)が、故郷キューバのハバナ国立芸術大学で行うセッションが最大の山場といってよいが、とにかく現地のキューバNo.1サックス奏者セサル・ロペスのバンドが唖然とするくらいに凄い(何回凄いと言ったら気が済むのかと言われそうだが見ればわかる)。
平井堅みたいな顔のパーカッションの人(アデル・ゴンサレス)がヤバい。
ロランド・ルナというピアニストがボロいピアノで弾きまくる「ムーン・リヴァー」がヤバい。
それ以外の人も全員ヤバい。
監督はもともとキューバ音楽のレコードを出すためにレーベルを立ち上げたフォトグラファー高橋慎一氏で、キューバ・ジャズへの思い入れは世界一熱い日本人だろう。
オリジナル・サウンドトラックも出るそうだ。