INSTANT KARMA

We All Shine On

ARASHI LIVE TOUR 2017-2018「untitled」

ARASHI LIVE TOUR 2017-2018「untitled」12月24日東京ドーム公演を見に行ってきた。

娘に頼まれてファンクラブ会員になっており、前日の夜になって急遽用意できた座席(制作開放席)が用意できたという連絡が来たので、急遽参戦することに。

ナマ嵐初体験がこんなサプライズで実現し(24日は娘の自担の相葉雅紀の誕生日でもあるのだ)、狂喜と号泣の後、徹夜でうちわを制作しフラフラな娘と、午前中から東京ドームに向かい、グッズ販売の列に2時間ほど並んでポスターやパンフレットや写真やらのグッズ購入。

このときに、ライブ中に客席で観客が応援で振り回すための「ペンライト」も買うしくみとなっており、これが2500円もするので、実質的にチケット代8500円と合わせて12000円は必要となる。

列に並びながら周囲を観察。年齢層高し。自分より明らかに年長の婦人連の姿が目立つ。十代らしき女子は中年の母親と一緒というパターンが目についた。今の嵐のファン層の傾向が顕著で興味深かった。男性も若いのから中高年まで散見されるも、カップルの姿はほとんど見えず。たしかにクリスマス・イブに嵐のライブでデートという発想はあるまい。父娘連れというのはかなり珍しい。

無事グッズを入手して、開場の16時までに少し時間があるので昼食の場所を探すがドームシティ内の店はどこも長蛇の列。あちこち彷徨ったあげく後楽園駅近くのサイゼリアに辿り着き、ここでも10組くらい先着の列ができていたが、20分ほどで席に着けた。娘は胸がいっぱいで頼んだパスタにはほとんど手を付けず。

15時過ぎにドーム周辺に行くとすでにたいへんな人だかりで、さすがに若い女子のグループが目につく。「同行させて下さい」というプレートを掲げる女の子たちが通路沿いにずらっと並んでいる。ダフ屋の姿がほとんど見えないのは転売チケットに厳しい対応を取る事務所の方針の反映か、一般的な取り締まりの強化の成果かは不明。

15分くらい前から入場列の形成が始まり、デジタルチケット(自分のスマホタブレットに表示されたバーコード。スクリーンショットやプリントアウトされたものは不可)を機器にかざして係員のチェックを受けてドーム内に無事入場。指定された席を探し、たどり着くまでにたっぷり10分は歩かされる。この時点ですでに娘は感涙に咽んでいる。

直前に決まった余り券なので、いわゆる「見切れ席」か「天井席」みたいな、ほとんどメンバーの動きなど見えない場所だろうと思っていた。実際ライトスタンドの、ステージ真横の席で、正面からの舞台のスクリーンや奥まった場所はまったく見えなかったが、ステージまでの距離はそこそこ近く、映像スクリーンも設置されているのでメンバーの姿が追えないことはない。娘の気分を盛り上げようと「こんな近い席でよかったじゃん!」と煽るとますます感動の号泣。隣の席に来た若い女性二人組も、こんないい席だと思わなかったと感激していた。

開演時間までの2時間、「始まったら終わっちゃうからこのまま永遠に始まらないで欲しい」と口走る娘。客席が徐々に埋まり、暗い室内に光るペンライトが幻想的に雰囲気を盛り上げる。

この間にトイレに立つ。男子トイレはガラガラ。女子トイレは長蛇の列。開演までに間に合うのだろうか? と思っていると、案内の人が「今から並んでも開演には間に合いません!」と絶叫していた。じゃあどうしろというのか。

当初は自分の分のペンライトは買わなかったが、せっかくなのでドーム内のグッズ売り場でペンライトを購入。座席に着くと、座席についているシールの符合と同期させて、会場全体の照明の演出に同期する仕組みになっている。

もうすぐ開演の18時になるというとき、スタンドのペンライトが、ほとんど相葉雅紀のメンカラである緑一色になる。前述のとおり、今日は相葉雅紀の誕生日なので、これも演出かと思っていたら、後に松本潤がMCで指摘したところでは、自然発生的なものだったようだ。

そしていよいよ開演。耳をつんざくような黄色い歓声の中、オープニングを飾る「GREEN LIGHT」(緑の光!)のイントロが流れる。

隣の女子二人組は涙声で叫びながら「ヤバイ! ヤバイ! ヤバイ!」しか言っていない。娘は号泣しながらうちわで顔を隠して眼だけステージのダンスを追っている。自分も娘に渡されたうちわ(「相」と「葉」がそれぞれに書かれている)を左手に持ち、右手に持つペンライトを振り回しながら、リズムに乗って小刻みに身体を振動させる。

物凄い興奮状態の中、あっという間もなく1曲目が終わると、続いて「I'll be there」へ。これは相葉雅紀の主演ドラマ「貴族探偵」の主題歌で、当然相葉雅紀がフィーチャーされる。相葉雅紀のために徹夜でうちわを制作した娘はほとんどステージを見ることもできず号泣したままだ。

息つく暇もなく、ハードなダンスチューン「風雲」へ。オープニングからのこの3曲はすべてニューアルバム「untitled」からのもので、ファンとしてはアドレナリン大放出の最高にアガる曲順である。メンバーの衣装は赤と黒のキメキメの地球防衛軍のよう。激しい曲調にもぴったり。

続いて曲は嵐の定番パーティー・ソング「Attack It!」に移る。ひとしきり盛り上げた後、櫻井翔を中心にMCの時間へ。大興奮状態の観客もここでようやく一息つける。娘もようやくペンライトを振れるくらいまで立ち直った。

・・・・とまあ、こんな調子で書いていくと長くなりすぎて止まらないので、ライブ・レポートはここで打ち切る。

全体的に、非常に洗練され考え抜かれた演出、歌、ダンス、MC、照明、すべての面において日本のナンバーワン・アイドル・グループの名に恥じぬ素晴らしいパフォーマンスだった。

特に大野智のダンス(「つなぐ」での冒頭のパフォーマンスは圧巻)と歌唱は一流といってよく、移動ステージでのファンサービスも熱心で、個人的には担当になってもいいかと思ったくらい。

ステージでの存在感が一番あったのは松本潤だったように思う。ライブの演出面などは彼が自分で決めているというが、自分自身への圧倒的な自信と風格めいたものまで感じられた。

櫻井翔は全体への目配り、MCなどでリーダーシップを発揮していた。彼が嵐というグループの成功に果たした役割は大きいし、今後のグループにとっても最大の鍵となるメンバーだろう。

二宮和也相葉雅紀は、「UB」というBLを連想させる曲でBLを連想させる複雑怪奇なパフォーマンスを披露していたのが印象に残る。

途中のMCで今日が誕生日の相葉雅紀を祝ってバースデー・ケーキを囲み、スマホで記念撮影するというコーナーがあったが、楽屋落ちにつきまとう嫌らしさみたいなものとは無縁な和気が会場全体のムードを温めていたことからも明らかなように、このグループが時代から祝福された状態にあることはあらゆる実績が示すとおりだ。

公演が終わり、人混みの中を駅に向かい、家に着いたときには疲れ切っていたが、たまにはこんなクリスマスもよかった。嵐のおかげで生まれて初めて娘とデートできたし(こんなハプニングでもないと絶対に不可能だった)。