INSTANT KARMA

We All Shine On

That Joke Isn’t Funny Anymore

※先ほど投稿した記事は感情的過ぎるので書き直しました

 

僕は八十年代を大阪で過ごしたので、二丁目劇場のダウンタウンの「四時ですよ~だ」を見て、メンバメイコボルスミのファンになった。

九十年代は「ごっつええ感じ」と「ガキの使い」を毎回録画して何度も見ていたし、「ひとりごっつ」も録画して繰り返し見ていた。「ビジュアルバム」は全巻揃えた。

しかし松本人志が映画を撮り始めたころから急速に関心が失せていき、次第に老害化する様子を横目で眺めていた。

この十年くらいは、彼のゴリラみたいな顔が画面に映るのを見たくないのでテレビ自体を見なくなるところまで行っていた。

彼がどんどんお笑いの大御所として帝王のように君臨し、若手芸人たちを手なづけていく様子は不快でしかなかった。

吉本興業ジャニーズ事務所は今世紀の日本のテレビ番組の劣悪な品性を示す二大腫瘍のようなものだ(ジャニーズの場合はタレントが悪いというより事務所とテレビ局の腐った癒着体質という面が大きいが)。

今年はジャニーズが周知の理由により崩壊した。

それで年の瀬に週刊文春の報道が出た。これはマジで引いた。

※文春の記事が事実無根でないという前提で書いている。事実無根だとしたら億単位の損害賠償をすべき事案だろう。

 

ダウンタウンの芸は最初から<弱いものいじめ>の要素が多分に含まれていたが、私生活でもそのまんま、地味で大人しい女性を標的にして集団で暴行を加えるようなことを行っていたことが報じられている。

ダウンタウンの中にあった「弱いものいじめ」要素を、彼らの笑いが好きだった頃は見て見ぬふりをしてきた部分はあったと思う。これはジャニー喜多川の幼児暴行をそれとなく知りながら見て見ぬふりをしてきたことに通じるかもしれない。

しかしもう時代が変わった。テレビはそれについていけていなかった。

今回の文春で告発している被害者たちは泣き寝入りするしかないと思い続けていたが、今年のジャニーズ報道を見て重たい口を開く気になったのだとか。

吉本興業は早速「法的措置を検討する予定」などという若干腰の引けたコメントを出したが、被害者たちに話を聞くなどの対応をまったく取るつもりがなく、自社のタレントの言い分のみを鵜呑みにしているのが明白で、反社会的な牙を垣間見せたように思える。

松本人志を今後もテレビに出し続けるのはジャニー喜多川を使い続けるのと同じだと思う。

今回もテレビは土壇場になるまで「忖度」して何も報じないのだろうが(連中の言う{反省}など所詮その程度のモノである)、少なくとも「そんな報道があったとは知りませんでした」とは言えないだろう。

腐りきった芸能界。腐りきった社会。腐りきった日本。

やりきれない年の瀬ではあるが、腫瘍が切除され浄化されていくプロセスが始まりつつあるのだと考えれば清々しくもある、と思いたい。