『天國のをりものが: 山崎春美著作集1976-2013』(河出書房新社、2013年)
こないだ隅田川乱一を読んだので図書館で見つけた山崎春美の本を借りてみた。
巻末に自筆年譜がついていたので、抜粋し加筆したものを備忘録にしておく。
1958年(昭和33年) 0歳
誕生。母・八重子、父・茂。
1965年 7歳
母八重子渡米。帰国後十三に喫茶「マリモ」開店。上野小学校入学。
1971年 13歳
1972年 14歳
同級生と同人誌『少女流譚』創刊。
1976年 18歳
この年創刊した『ロック・マガジン』に文章を投稿。
1977年 19歳
上京。ECD、窪田晴男らと岩谷宏劇団「名無し人」結成に加わる。
間章に知己を得る。9月、「ガセネタ」結成。
1978年 20歳
日本大学芸術学部に入学。隅田川乱一こと美澤真之助と知り合う。秋口まで数か月渡米。12月、知己のあった間章死去。
1979年 21歳
自販機雑誌『Jam』創刊。漫画家を断念しかけていた蛭子能収に漫画を依頼。
各種雑誌に寄稿。3月、「ガセネタ」解散。
松岡正剛の「遊塾」参加と同時に工作舎に勤務。「世界の終わり」録音。
1980年 22歳
自販機雑誌『HEAVEN』創刊。ロックバンド「タコ」結成。
「天国注射の夜」をACB会館で開催。
1982年 24歳
中野PlanBで「自殺未遂」ギグ。ステージで手首を出刃包丁で切り、救急車で運ばれる。会場でのドクターストップ役はのちに精神科医となる香山リカが務めた。いとうせいこうに「時間の無駄」と酷評される。
石井聰亙監督『爆裂都市』に障害者役で出演。
1983年 25歳
アルバム『タコ』発売。ジャケットは花輪和一と合田佐和子。発行元ピナコテカが同和問題から自主回収。
日比谷野音で「天国注射の夜」イベント。
1984年 26歳
町田町蔵(現・町田康)、北田昌宏と「至福団」結成。JICCからのカセットブック「どてらい奴ら」書籍制作。『ほな、どないせえゆうね』ジャケット制作。
1987年 27歳
すべての音楽活動から引退して表舞台から姿を消す。7月、公私ともにパートナーであったロリータ順子が死去。
1992年 34歳
大里俊晴による暴露本『ガセネタの荒野』発売。その怒りの反動でガセネタ『Sooner or Later』ジャケット制作、モダンミュージックから発売。
1993年 35歳
結婚。翌年長男誕生。
1995年 37歳
北村昌士らとタコ再結成。新宿ロフトプラスワン機関紙『Blow』創刊に携わる。
1998年 40歳
5月、隅田川乱一こと美澤真之助死去。12月、母八重子死去。帰阪。
2009年 51歳
2011年 53歳
タコCD2枚が正式発売。ガセネタ10枚組CD『ちらかしっぱなし』『グレイテスト・ヒッツ』発売。30年ぶりにタコ名義でライブ。
2012年 54歳
季刊『アルテス』1~4号に「ロッカウェイビーチ」連載。タコ初期作品4枚組CD「甘ちゃん タコBOX Vol.1」発売。「Free Dommune Zero A New Zero」に出演。
2013年 55歳
雑誌『文藝』80周年記念秋号に「皆殺しの天使たち」掲載。
『文藝別冊 坂口安吾』にエッセイ執筆。
2015年 57歳
11月、後期TACOの音源を収録した4枚組CDボックスセット『タコBOX Vol.2 8ナンバー』をリリース。新宿ロフトにて「大里俊晴七回忌」として、遠藤ミチロウ、乾純、佐藤薫、工藤冬里、久下恵生、向島ゆり子、後飯塚僚、野々村文宏、香山リカなどかつてのメンバー・関係者が集ったライブ「SHINDACO~死んだ子の齢だけは数えておかねばならない」を開催。ロリータ順子のパートは当時彼女と交遊があった戸川純が歌った。
2016年 58歳
9月、吉祥寺マイナー周辺を取り上げた単行本『地下音楽への招待』がロフトブックスから発売。
2018年 60歳
4月、新宿LOFTでワンマンライブ「ガセネタだけ(他なし)2018」開催。
10月、アルバム先行発売ライブ。ガセネタ再解散。
11月、新録アルバム『GASENETA LIVE 2018.04.25』発売。
2019年 61歳
4月、渋谷「LOFT HEAVEN」で復活ライブ。ギターの代わりにコントラバスとピアノが追加され、演奏形態がフリー・ジャズとなる。セットリストは「父ちゃんのポーが聞こえる」のみ。アンコールでは「宇宙人の春」が演奏された。
2023年 65歳
11月、computer fightと山崎春美(ガセネタ、TACO)のライブ音源「社会復帰 / 父ちゃんのポーが聞こえる」が配信リリース
12月、西荻窪FLAT「computer fight自主企画 終わりなき日常を生きろ」
<出演者>computer fight / TACO(山崎春美+森田潤)