INSTANT KARMA

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猫にかまう

うちで飼っている猫が、尿が出ず、夜中に病院へ行き、そのまま入院して明日で一週間になる。猫にはよくある腎結石(尿管結石)で、尿管を短くする(尿管膀胱新吻合術)手術を水曜日にすることになっている。

結石の痛みは自分はまだ知らないが、昨年息子が味わったことがあって、その痛みと苦しさは想像するに余りある。病院に言った時点ではかなり酷かったようだから、かなりの痛みに耐えていたのだろうと思うと切ない。

動物は自分の痛みを言葉で表現することができない。鳴いているのも、エサが欲しくて鳴いているのか、かまってほしいからなのか、痛いからなのかが分からないのがもどかしい。

病院に連れて行ったのはほぼまる一日尿が出ず、普段は動き回っているのがずっとうずくまったままなのでさすがにこれはまずいと思った妻が病院に電話したのがきっかけになった。あのまま放っておいたら命の危険が十分にあったと後で知った。

ここ数か月、やけに甘えるようになり、夜になると食事もそっちのけでベッドに横になるのを強いる(それを望んでいるのは何となくわかる)。

すると仰向けになった自分の胸の上にしゃがんで、こちらを見つめながらひたすらに前脚で「ふみふみ」するのである。

気が済むまで「ふみふみ」を続けたら、ようやく気持ちが安定して、別の所に行ったり、そこらへんで丸くなって寝たりする。

猫のこうした動作は愛情表現だとか、子猫の頃に母猫に十分に甘えられなかった代償行為だともいう。

普段は気位が高いというか、絶対に抱っこさせてくれず、気に入らない時に触れたりすると、手が触れた個所を神経質にいつまでもしつこく舐め続けるようなやつである。餌も自分の気に入ったものでないと露骨に態度で示す。

(病院でもおいしい方の餌しか食べないと言われた。)

もう一匹飼っていた頃は、そっちの方がずっと年長で、甘え上手な奴だったので、我関せずといった様子でクールに振舞っていた。

(年長の猫も内臓を悪くして晩年は可哀そうな様子だった。)

ここ数か月の急激な甘えようはやはり異常な感じだったので、一種のSOSだったのだろうかと考えるとせつない。

 

猫が甘えてくるきっかけになったこととして、思い当たる節がないわけではない。だがそれは余りにも空想的で「エイリアンに誘拐された」というような類の話に取られる可能性があるので、あまり書きたくないのだが、匿名ブログに書いたところで人に馬鹿にされる心配をする必要もないのだから、忘れる前にここに記しておく。

それは夢の中だったような気もするのだが、奴がそばに座っているときに、テレパシーでこんな風に語りかけたのである。

「今から何万年か後に、どこかの惑星で、おまえが人間として生まれたときは、俺はその頃には人間を超越した天使になっているだろうから、おまえの守護神となってずっと見守ってやるからな。おまえと俺の絆はこれからもずっと続くんだぞ」

すると奴はこちらを向いて、わかった、というように目で頷いたのだ。

早く退院して、思う存分甘えさせてやりたい。