INSTANT KARMA

We All Shine On

徹子効果?

人類は、自ら成し遂げた進歩の重荷の下で、半ば押しつぶされて、呻吟している。

人類は自分の未来が自分次第だということを十分に知ってはいない。人類は、まず第一に、自分は生き続けようとしているのかどうかを考えてみなければならぬ。

次に、人類が自ら問うべきことは、自分はただ生きていくことしか欲していないのか、それとも、そのほかに、神々を作るための機関である宇宙の本質的な機能が、反抗的な我々の地球の上においてでさえ、十分に遂行されるのに必要な努力を提供しようと欲しているかどうか、ということである。

ベルクソン『道徳と宗教の二源泉』

ベルクソンの『物質と記憶』を読みながらあまりにも意味が分からなくて発狂しそうになる。ラカンのときもそうだったが、ラカンは知的詐術の匂いがしたのに対して、こっちはそういう感じはしない。しかしたぶん翻訳の問題(フランス語を日本語にするとどうしてもニュアンスが伝わらない)と、ベルクソンの考えていることがあまりに習慣的な思考と異質なので、厳密に表現されればされるほど掴むのが難しいのだと思う。

あるいは、あまりにも当たり前のことを微に入り細に入り語られるのでかえって分かりにくいということもあるのかもしれない。

そのうち自分の言葉で表現できるようになりたい。

ただでさえ難しいのに棋王戦第2局を観戦しながらなのでよけいわけわかめちゃんになっていた。何でか分からないがベルクソンを読めと誰かから命令されていると思い込むようにしている。そうとでも思わなければこんな読みにくい本を読むことなどできない。そうやって読んでいたらだんだんハイになってきた。

棋王戦は藤井八冠が快勝した。昨夜の『徹子の部屋』でタマネギ頭から猫の勝守りをもらっていたのでその効果かもしれない(そんなわけあるか。元々強いんじゃ)。

そういえば徹子の部屋羽生善治さんの昔の出演ビデオが流れていて、過去の対局を8割くらいは完全におぼえておるといい、一つの対局の棋譜をメロディーのように記憶していると語っていて、ベルクソン的だなと思った。