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草の響き

『草の響き』という映画を見た。

原作は佐藤泰志の小説で、数年前に映画化された『きみの鳥はうたえる』と同じ単行本(文庫にもなっている)に収められている、短編といっていい作品である。

主演は東出昌大(和雄役)。原作にはない登場人物として妻・純子を奈緒が演じている。

東出の登場時のシーンに引き付けられ、奈緒の演技もとても好感が持てた。前半部分は本当によくて、涙が出るほどだった。

ネタバレになるので具体的には書かないが、後半、ちょっと疑問に感じる展開があり、見終わった直後は解せないという思いが残ったのだが、一日経って改めて思い返すと、やはりいい映画だったと思う。

ただし、物語としてはかなりヘヴィーなので、精神的に“喰らってしまう”おそれもあるから要注意ではある。