INSTANT KARMA

We All Shine On

亡徴

youtu.be

「ゴットタン」も「ウレロ」も見たことないし佐久間正宣という名前も今回のオーディションでほとんど初めて知った自分のような人間には、ラフ×ラフ「100億点」MVの何が面白いのかまったく理解できないし、80年代のとんねるずの内輪ノリや悪ノリに嫌悪感しか持たなかった人間としては、大変失望したというのが正直なところ。

何がダメかというと、今まで積み上げてきたものを全部ぶち壊してしまったこと。

仮にTWICENIZIUのMVでJYパークが出ずっぱりだったらどうなる?

それは彼女たちのパフォーマンスに対する侮辱としか受け止められないのではないだろうか? そして彼女らのファンたちは怒り狂うに違いない。

敢えてそのような悪趣味なギミックが必要なのだとしたら、それは彼女たちのパフォーマンスが未熟で公表するレベルにはないことをプロデューサーが自認しているに等しい。

しかし、K-POPを引き合いに出すのは大変おこがましいにせよ、今や日本のアイドルの世界でもそんなものを発表することは恥ずべきことでしかないだろう。

ファンは彼女たちのパフォーマンスを観たいのであってプロデューサーの阿呆踊りを観たいのではない。このMVはファンが鑑賞する作品として最低限押さえるべき基本的なルールを意図的に壊し、一線を越えた。

そこには<天才>監督やらの天才的なひらめきや<業界的>な何らかの計算があるのだろうが、デビューのために懸命にレッスンに励んできたメンバーたちのことは考慮の外に置かれた。

少なくともこのMVにおいて、彼女らはオーディションで発掘されたはずのかけがえのない個性を剥奪された、交換可能なただの<道具>に過ぎなかった。

そして、彼女たちの大切な個性を尊重し応援しようとしてきたファンたちの存在も、「早くマス(大衆)に届かせることが大事」という結果的には自らの首を絞めることにしかならない方針により考慮の外に置かれた。

 

メンバーにも佐久間Pにも悪気がないことが分かっているだけに、今回のMVは残念でならない。

スタッフ内部に今回のMVへの違和感を持つ者が誰もおらず、真剣な議論が行われないのであれば、このグループに期待することはもはや何もない。

この後にちゃんとしたDance Practice動画が出ないとしたら、自分はもうこのグループを追いかけることもなくなるだろう。