INSTANT KARMA

We All Shine On

菊地成孔年譜(暫定)4(2005~2007)

※活動内容が多岐に渡りとても網羅しきれないので主だったものと自分の関心を引いたもののみ記載(格闘技関係、ファッション関係、グルメ関係はほぼ割愛)

※ただの個人的な備忘録なので出典としての利用不可

 

2005年(平成17年)42歳

1月 東京大学の通年講義が終了。

1.4 東京ドームで新日本プロレス闘魂祭り」観戦。隣席に吉田豪ターザン山本

1.15 ドラゴンゲートみちのくプロレス観戦

1.26 「南米のエリザベス・テーラー」レコーディングのため渡仏(カヒミ・カリイ、ルドルフ・メデロス(バンドネオン)、田辺マネージャー、高見ディレクター、他スタッフ数名が同行)。

2月 「ユリイカ」で大友良英大谷能生と鼎談

   吾妻ひでお失踪日記」帯コピー

2.2 「モーションブルー・ヨコハマ」南博・菊地成孔デュオ

2.3~5 インフルエンザでダウン

2.8 後楽園ホールで「ハッスル・ハウス5・地獄の人事異動」観戦

2.13 シンガポール・ジャズフェスティバルでクイテット・ダブwith カヒミ・カリイ

3月 「ミュージック・マガジン」インタビュー掲載

   DCPRG「MUSIC FROM CHAOS 2」

   スペース・シャワー・TV DCPRG特番
 『Text of distance of love and war made from  MUSICSLFROMCHAOS2CDVD』

3.26 さいたまスーパーアリーナで「HERO’S」旗揚げ戦観戦

3.27~ 「サイコロジカル・ボディ・ブルース解凍」執筆のためホテカン

3.30 東京日本橋「いけ増」にて安田大サーカスと対談

4月 大谷能生とのラジオ「WANTED!」(TFM毎週水曜)開始

   東大マイルス・デイビス講義開始

   ペペ・トルメント・アスカラール結成

4.9 東京飯田橋「ホテル・メトロポリンタン・エドモンド」でボクシング・マガジン編集部宮崎正博氏と対談

4.16 スタジオヴォイス「ジャズ特集」トークイベント(渋谷タワレコ

4.17 「デギュスタシオン・ア・ジャズ・リリースコンサート」青山ブルーノート

4.18 名古屋ブルーノート クインテット・ライブ・ダブwith カヒミ・カリイ

4.19 クインテット・ライブ・ダブ(福岡)

4.22 カフェゼミナール(六本木アカデミーヒルズ

4.24 「コンセール・デギュスタシオン・ア・ジャズ」青山ブルーノート

4.29 スパンク・ハッピー(青山CAYFUTON、Kiiiiiiiiiii!と共演

5月 『南米のエリザベス・テイラー

   サイコロジカル・ボディ・ブルース解凍」(白夜書房

   東京大学アルバート・アイラー・歴史編」(メディア総合研究所)

   雑誌「INVITATION」で吉本ばななと対談

5.7  クインテット・ライブ・ダブ with カヒミ・カリイ(大阪ブルー・ノート)

5.21   クインテット・ライブ・ダブ(青山CAY

6.6  DCPRG(渋谷クラブクアトロ

6.9  ペペ・トルメント・アスカラール(恵比寿リキッドルーム

6.12 新宿ピットイン40周年3デイズ 南博

6.13 新宿ピットイン40周年3デイズ 大友良英

6.14 新宿ピットイン40周年3デイズ 山下洋輔

7月 TITLE「ミュージックとビジネスの間。」横山剣×菊地成孔

7.3  情熱大陸菊地成孔」(TBSテレビ)オンエア

   (放送直後に4828通のメールが来る)

7.7   DCPRG(代官山ユニット)

7.14 DCPRG(代官山ユニット)ジェームス・チャンス・コントーションズ前座

7.17 クインテット・ライブ・ダブ(渋谷クアトロ)

8.20 DCPRGライジングサン・ロックフェス)

9月 「CDは株券ではない」(ぴあ)

インターネット日記の終了を宣言。

僕は僕の原理に従い「インターネット日記書き」という職業から引退します。世界中に読者が居たことを知りました(本当にサウスキャロライナやロンドン、ロシアやアラスカからメールが来るなんて!!)僕の日記をたったの一度でも読んでくださった事がある、6年間の総ての読者の皆様に、愛と。愛と。愛と。愛と。愛。そして愛を。00年代の折り返し地点に佇立し、ハイエナとイーグル、野良犬と孔雀、レパードとゴリラの魂を呼び寄せながら。  

長沼氏が新マネージャーに就任。

ハイブライト編「メガネ男子」に抗議、撤退。

僕が撤退したのは「名誉でもあるかの如き物言いで物(資料)をねだっておきながら(資料を用意し、送付したのは僕の事務所です)、内容に関して事前に何も言わなかった」事に対してです。・・・この一件を見て「堂々としていればいい(堂々と泣き寝入りする?ということ?)」というのは正にインターネット病的だと思います。

10月 ネットで「菊地成孔のチアー&ジャッジ」連載開始

11月 オリジナルサウンドトラック「大停電の夜に Wait Until Dark」

   「200CD 菊地成孔セレクション ロックとフォークのない20世紀」(学研)

   井上陽水NHK番組で「ジェラシー」「背中まで45分」演奏

12月 intoxicate」でウェイン・ショーターと対談

   公式サイト「フォンテーヌ/デギュスタシオン」終了

   年末からモロッコへ取材旅行(12.27~1.5)

 

2006年(平成18年)43歳

1.9 DCPRG(渋谷O-EAST

2.8 「ソラノ」サントラCD参加

2.9 ペペ・トルメント・アスカラール「第一回革命舞踏会」(九段会館

2.10 クインテット・ダブ・ライブ(新宿ロフトパール兄弟関連イベント

3月 「野性時代」で兄・菊地秀行と対談

   東京大学アルバート・アイラ―」下巻発売

   万波麻希「自己解放の旅」参加

   ラジオ「WANTED!」終了

3.15 CURE JAZZ(新宿ミノトール)

4月 ユリイカ」で菊地成孔特集

   国立音大非常勤講師就任

   公式サイト「pelisse(ペリス)」開設

4.27 ペペ・トルメント・アスカラール「夜の全裸」(有楽町朝日ホール

5.4  東大アイラ―赤本トークショー(青山ACB)

   慶応大で「言語学と音楽の交差について」講義

6月  クイックジャパン」で筒井康隆と初対談

まるでメンフィスの不良の兄ちゃんがプレスリーと対談したみたいなモンで、気絶しないように自分を保つだけで手一杯でした。対談を楽しみにしている皆様スンマセン(笑)。進行が大谷君だったので、目線で(菊地さん。もっと喋って喋って)と言っているのがまる解りなんですが、舌がもつれて全然喋れませんでした。わはははは。

6.22 DCPRG全国ツアー 渋谷クラブクアトロ

6.28 同上 名古屋クラブクアトロ

6.29 同上 大阪BIG CAT

6.30 同上 広島クラブクアトロ

7月 cure jazzUA×菊地成孔

7.1 DCPRG全国ツアー 京都大学西部講堂

7.2 同上 京都大学西部講堂

7.4 同上 渋谷OEAST

7.8 同上 仙台enn

7.24 CURE JAZZ(TATOU TOKYO)

7.29 フジロックフェスティバル

8.1 CURE JAZZ 名古屋公会堂

8.3 CURE JAZZ 中之島中央公会堂

8.4 CURE JAZZ 中之島中央公会堂

8.9 CURE JAZZ 日比谷公会堂

8.15 映画「ゲルマニウムの夜」上野で試写。

左翼的な情熱。というものは必然的に敵を右翼化/体制化/権力化させる力を持ち、結果として敵をより大きな物に見せてしまう。という属性があります。ここが急所である事は、左翼理論のべーシックワンでしょう。「ゲルマニウムの夜」は、どうにもそこを見落としている様に見受けられました。・・・根源的な問題に対し、シカトせず、泥試合もせず、いきなり正面突破で玉砕もせず、しかし極めて至近距離でじっくり闘う(たまに休憩を入れながら)。という事について、ワタシはほとんど映画「エクソシスト」で学びました。

8.19 ライジングサンロックフェスティバル in EZO

9月 オリジナル・サウンドトラック「パビリオン山椒魚

    南博「エレジー」(プロデュース)

9.2 映画「パビリオン山椒魚」のイベント(代官山)

9.5 雑誌「ディクショナリー」の企画で茂木健一郎と対談(銀座アップルストア

9.14 CURE JAZZ(「CORCH」パーティーのサプライズ・ゲスト)

9.22 クインテット・ライブ・ダブ(ageHa@studio coast

9.23 新宿ピットイン3DAYS 南博デュオ

9.24 新宿ピットイン3DAYS クインテット・ライブ・ダブ

9.25 新宿ピットイン3DAYS 山下洋輔デュオ

10月 ペペ・トルメント・アスカラール「野生の思考」

  「THE UNIVERSE」(J-WAVE、火曜27~29時パーソナリティ)開始

10.1 DCPRG マウント・フジ・コーリング in 山中湖

10.9 DCPRG 渋谷O-EAST

10.15 NHKN響アワー」オンエア

10.20 スパンクハッピー野宮真貴)京都

10.21 スパンクハッピー野宮真貴)京都

スパンクハッピー解散

スパンクハッピーは、来る10/22京都のステージを持ちまして正式に解散。とさせて頂きます。とはいえ、これは簡単に言うと、名義を変え、名前を無くすだけ。でありまして、ワタシがポップスをする場は、新しく作り直そうと思うに至ったわけです。ワタシがリーダーではなかった第一期から、岩澤瞳さんを擁する第二期、ほんのわずかだったドミニク・ツァイさん在籍のインターナショナル第四期、更に僅かだった、女性ヴォーカリスト不在の第五期。と結成から10年以上に渡りご愛顧くださった皆様本当に有り難うございました。今回、ワタシの企画ではなく、委嘱を受け。という形の特別セッションではありますが、野宮真貴さんとご一緒出来る光栄と共にスパンクス終了とさせて頂きます。
 と、メーカーの方からの旧タイトル再発の欲望に先んじるようにして(笑)終わりにしてしまう訳ですが(笑)繰り返しますが、これはむしろ、ポップスのソングライター/シンガー/プロデューサーとして再び作品を作る意欲がむしろ上がっている。という事であるとご了解ください。常に「5年早かった。次こそ絶対売れる」と言われ続けて10年経ってしまった訳ですが(笑)。それではポップスとは言えないのではないか?という本質的な問題に気がつきまして・・・というのは流石にウソですが(笑)、何にせよ次の一手にご期待頂く。ということで、ごきげんよう

10.22 DCPRG 京都大学西部講堂

10.23 クインテット・ライブ・ダブ(六本木STB130)

11.7  早稲田大学小沼純一と講演

11.15 ペペ・トルメント・アスカラール(モーションブルー・ヨコハマ)

11.16 映画「エコール」のトークイベント(渋谷シネマライズ

11.23 クインテット・ライブ・ダブ イムズホール 

11.24 クインテット・ライブ・ダブ ルネスホール

11.25 クインテット・ライブ・ダブ 大阪ブルーノート

11.26 クインテット・ライブ・ダブ 広島クラブクアトロ

11.27 クインテット・ライブ・ダブ 名古屋ブルーノート

11.29 東京芸大で美学者伊藤俊治と「エキゾチズムとエロティシズムについて」講義

12.11 ペペ・トルメント・アスカラール「悲しき熱帯」(九段会館

12.22 DCPRG「the wild of sence」(代官山ユニット)

 

2007年(平成19年)44歳

1月 「スタジオボイス」で近田春夫と対談

   吉村光弘「and so on」ライナーノーツ

1.16 インプラントの歯が抜けて再挿入

1.20 大谷能生とのトークショウ(詳細不明)

1.22 松尾潔との対談

1.23 トークイベント『野田努三田格の"月刊・タイトル未定" Vol.8』

   宇川直宏と初対面

2.2 15年ぶりにフィットネスジムに入会「オアシス新宿」

2.16 DCPRGフランツ・カフカアメリカ」(渋谷O-EAST)

3月 「フラウ」連載開始(のち「時事ネタ嫌い」として書籍化)

3.5 マイコプラズマ肺炎感染発覚

3.12   「ファッション・ニュース」の取材で10月初旬にパリコレに行くことが決まる。

3.17~ 野宮真貴初リサイタル「JOY」に客演として4日間参加

3.25 クインテット・ライブ・ダブ(歌舞伎町クラブハイツ)

4月 DCPRGフランツ・カフカアメリカ」

   東京芸大講義開始

   NHK爆笑問題のニッポンの教養」開始

4.1   ペペ・トルメント・アスカラール(歌舞伎町クラブハイツ)

4.10 NHK知るを楽しむ/マイルス・デイヴィス」の撮影開始(OAは5月)

4.14 DCPRGフランツ・カフカアメリカ」ツアー 名古屋クラブクアトロ

4.15 同上 心斎橋クラブクアトロ

4.16 同上 広島クラブクアトロ

4.17 同上 福岡vooDooLounge

4.23   同上  福岡vooDooLounge

4.25    同上 渋谷O-EAST

4.30 DCPRG活動終了を宣言

「活動を終了」するに至る、様々な理由ですが、第ゼロには「新しいジャズファンクサウンドを思いついた。それがDCPRGでは出来ないので」という、当たり前の物ですが、第一には「AMARIKA」というアルバムを作る事で「ワタシ(菊地成孔)にとっての未経験/未知/妄想としてのアメリカ」という状況が終了した。と言う事が大きいです。……第二には、前述の通り「もう、これ以上の発展は無い」という、ピーク感の明確な感得です。結成以来、ワタシは、この集合体が「キャッチ22」方式のマルチ・グルーブが即興で、しかも強いダンス衝動を伴った形で演奏できる。という状態に至る事が最終的なステージであると設定していましたし、なかなかそうは行かなかったのですが、「アメリカ」の制作をトリガーに、8年間の経験的内知がいきなり顕在化/体質化した。としか言いようが有りません。「だったら、後はそれを10年でも20年でもやればいいだろ」という考え方が有るのは解っています。延々と楽しませろよ。こっちは踊るからよ。という声もあるのは解ります。とはいえこれはマイルスの教えでして、そうは問屋がおろさないのであります。完成したら次に。また次に。<留まるな。そして、常に前の時代が懐かしい奴らに文句を言われていろ>というのがマイルスの教えなのであります。

5.3 「ブルータス」の「大日本人」公開に先駆けて組まれる「松本人志特集」のインタビューで熱弁。 

5.15 午後2時より原美術館にて都筑響一ヘンリー・ダーガーについての対談(媒体は「バーファウト」)を2時間、続いて渋谷のマイクロオフィス(アーティストの宇川直宏の事務所兼クラブ)で、宇川との対談を4時間半(媒体「NU」)

5.18 新宿ピットインで水上聡率いる「ラクダカルテット」のライブに出演

5.21 角川春樹句会(「en-taxi」の企画)巴町四丁目「砂場」にて

以下、拙句より14首を選んでみました(提出したのは30)。

空爆のニュースに流してみろヴォサノヴァ
陰惨なニュースで舐める杏酒
血だるまで棒握りしめ春来たり
女泣く匂い茹でたる豚の肉
君の尻ソーテルヌこぼれぬように
熱き夜友の鼻柱折りに行く
精液をメレンゲにする支配欲
砂の耳西アフリカで聴く演歌
指だけで幾夜も過ごすデカダンス
近寄ればパルファム香る父の亡骸
ゆっくりとゼラニウム咲くような演奏
悠々と船は港に着けぬまま
「もう空が怖くなくなりました」と手紙が着く
鰻喰い己の悪と将棋指す

5.22 NHKの「知るを楽しむ/マイルス・デイヴィス」放送後にJ-WAVEラジオ「THE UNIVERSE」で「マイルスの音源がかからない裏マイルス特集」

6月 片山洋二郎著「整体。共鳴から始まる」(ちくま文庫)解説執筆

6.4 「笑っていいとも」のテレフォンショッキングに出演予定が諸事情により流れる

6.6 大友良英のバンドのシークレットギグに参加

6.30 ペペ・トルメント・アスカラール「夜の淫らな鳥」(九段会館カヒミ・カリイ

7月 「ユリイカ大友良英特集で「ワールド美食ツアー思い出の10食」対談

   平岡正明著『毒血と薔薇』解説、トークショー

   キップ・ハンラハンとの対談「エスクァイア日本版」に掲載

7.14 映画美学校特別公開講義【菊地成孔によるポリリズム分析講義】(アテネ・フランセ文化センター)

8月 「菊地成孔のBEDSIDE MTV」連載開始

8.3 NHKラジオ「ほっとタイム」

8.6 NHK英語でしゃべらナイトスペシャル」

9.14 10月のパリコレの取材スケジュールが決まる。

パリコレの取材は戦場である。と、話には聞いていたけれども、まさかここまでとは。これに比べたら、同じパリでもレコーディングやライブ、音楽フェス等といったものは、感傷に満ちた観光だ。

9.16 TZB(DCPRG坪口とのユニット)新宿ピットイン

9.21 新宿ピットイン/菊地成孔デュオ3DAYS 南博

9.22 同上 大友良英

9.23 同上 山下洋輔

9.26 J-WAVE「ザ・ユニヴァース」最終回

いやあ本当に、返す返す、なんて楽しい1年間だったのかと思うと同時に、それまで友達相手にやっていた事がそのまま仕事になるとは。こんな楽しく遊んでいる様な事で金がもらえるとは。「一生遊んで暮らす」とは、蓄財の比喩ではなく、こういう事だったのか。と、勘違いしそうに成ってしまうほどでした。

「マイルスの出て来ないマイルス特集(NHKと一方的に提携)」とか「ジョニデが出て来ないパイレーツオブカリビアン特集」とか「1950年代のニューヨーカー特集」とか「音楽番組なのにデパート特集」とか「ラジオ番組なのにパリ・ミラノコレクション特集」とか「映画のサントラとサン・ラの映画特集」とか「ジョアン・ジルベルトチェット・ベイカー特集」とか(笑)、タイトルを書いているだけでもキチガイじみていて楽しいのに、聴いたら内容が(今から思いっきり自画自賛しますので、そういうことがお嫌いな方は目をつぶって下さい)死ぬ程素晴らしい。というのは、自分で台本書いて自分で選曲して自分で喋った自分で言うのもなんですが、音楽ってこんなに素晴らしいモノか、こいつは(ワタシの事ですが)天才か。という思いを新たにしましたなあ。でも、レコキョー外が80%だったのです(笑)。

「番組が終わってもサイトやライブやCDや本が有りますよ。今度ともソッチでよろしく」なんて野暮は言いません。「わたしにとって菊地成孔とは音楽番組のナヴィゲーターであって、他には興味が無い」「ユニヴァースの菊地さんだけが好き」という方も「すんませんこれからいろいろ買おうと思うんですが、金がなくてついついラジオのみです」という方もたくさんいらっしゃいました。そういう方々はみなさん<すんません>みたいな事をおっしゃいますが、ぜーんぜんオッケーです。ある時はサックス吹き、ある時は大学の先生、ある時は格闘技評論家、ある時はファッションショー評論家、ある時はラジオのナヴィゲーター、ある時は毎週喰いに来る客、ある時は不審者。ある時は。「あなたの総てが好き。全部を知りたい」なんて言われたら、ピャーっと逃げちゃいますね(笑)。<菊地さんは、引っ越し先も告げずに行ってしまった、「づーっと居たかったよ、またすぐ会えるよ、楽しかったな~」と御機嫌な横顔で、ワルイ男みたい。>というメールを頂戴しましたが、「今頃お気づきですか?(笑)」としか言いようないですねコレ(笑)。

 ではまたいつか。我が国のラジオ界に酔狂な人がいれば、ふたたびナヴィゲーターとして御会いするでしょう。ごきげんよう

10月 渡仏しパリコレを6日間取材。(10.1~10.7)

11.8 「Hanako」「菊地成孔の、新宿に職場がある人が行くべき、本当に美味しい伊仏料理店」湯山玲子トークショー、サイン会

11.10 「菊地成孔ダブ・セクステット(六重奏団)」結成発表。

メンバーは菊地成孔クインテットからの残留組が坪口(ピアノ&エレクトロニクス)、パードン木村(ダブエンジニアリング、ターンテーブル、エレクトロニクス)の3人、ベースがペペの鈴木正人、全くの新顔がドラムスが本多珠也、トランペットが類家心平、という、初のハードパップの基本編成(+ダブエンジニア)によるバンド。

11.16 「エスクアィア日本版」の企画で蓮實重彦と対談

11.18 TBSラジオ特番「菊地成孔の、今夜は俺は一人で」オンエア

11.24 国立音大で「純ジャズ理論史」というテーマで最終講義

11.26 「ブルータス」の「映画コンシェルジュ」という企画で「ハッスル&フロウ」について書いた記事が町山智浩の「はてな日記」で指摘を受けたことにコメントする

何故、あんな事をしてしまったかというと、・・・実はちょっとあれは怒っておりまして・・・「誰に何を怒っていたのか?」というと、これは御勘弁頂きたいのですが(もうまったく怒っていないので)、何であんな事に腹が立ったのか、自分でも頭がおかしいのではないかと思うのですが、とにかくあの時は死ぬほどムカムカし、かといって怒りをあらわにする事も出来ず、「ムチャクチャ書いてやれ。すっとぼけて」と、自爆にも似た意味不明な行動に出てしまいました。・・・
「ううー。やってしまった。やってしまった。誰かに指摘される。絶対指摘される」と、怯えの様な、楽しみな様な複雑なキブンで過ごしていたのですが(事の全てを知っている)知人から「ウエイン町山が書いてたじょ」と言われ、「うひー」と成った。というお粗末。ブルータス誌及び「ハッスル&フロウ」関係者各位に深くお詫び申し上げます。恥ずかしいやら申し訳ないやらのままごきげんよう

<御勘弁願います>等と言わず、何で腹を立てたのか教えて下さいよ」という声を多く頂戴したのですが、いやあ本当に、自分バカではないかとしか思えないのですが「日本人/女性/文学者/<何だか知らないが、とにかく黒人が一杯出ている映像が観たい>」というリクエスト内容に、一瞬大ギレしてしてしまったのです(苦笑・本当に申し訳ない)。解答に「そんなん言うんだったらMTVのブラックミュージックPV観ればいいじゃん」みたいな事を書いてしまった事も反省しております。冷静に読み直せば、ワタシが怒る様な事は一切無い話であって、原稿を出した直後からすぐに反省した次第であります。

12.7 菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール(Bunkamuraオーチャードホール

12.8 UA×菊地成孔Bunkamuraオーチャードホール

「南米のエリザベス・テーラー」のリリース後、あのアルバムのリリースライブの為に結成されて以来、4年間に渡ってご愛顧頂いたこのメンバー…での演奏もこれで最後に成ります。

「これで最後」などと言うと、一抹の寂しさが払拭出来ませんが・・・これも今年、ずっとマイルスの研究発表に取り組んでいた結果。等という面白くもない冗談は言いませんが・・・大事な決断は絶対に理詰め(頭で考えて)ではしない。というのがあり、「大事な決断」は「気がついたらそうなっていた」というのが、やはり最上であろう。という事で、内なる声が聴こえたら、その旨を関係者各位にちゃんと伝えて、どんどん行動するという事にしているので、冷酷で気まぐれのようですが、これはもうしょうがない。・・・

オーチャードホール「THE REVOLUTION WILL NOT BE COMPUTERIZED / NARUYOSHI KIKUCHI DUB SEXTET」先行発売。

この作品に関しては、少なくとも当欄では口をつぐもうと思っています(インタビューはいくつか来ていますが)。お買い上げ頂いた総ての皆様、このバンドのデビューを見届けようとライブのチケットを予約して下さった皆様には「共に楽しみましょう」とだけ、強く申し上げさせて頂きます。この作品(CDもバンドも)と連作に成っております「マイルス本(タイトル未定)」「服は何故、音楽を必要としているのか?」という二つの書籍、並びにクールストラッティンとのコラボレーションもまとめてお楽しみ下さるとメッセージが立体的に成ると思われます。

12.12 東京芸大の最後の授業

12.14 DCPRGの最後のDVD作品、「ミュージカル・フロム・ケイオス3~花旗~」公開

一応断っておくと、これは所謂「ライブDVD」ではありません。何せ、1曲通して収録されている曲が一切なく、1曲どころか、1分以上流れるライブ映像が一つもないのです。

12.30 TZB(六本木)演奏後、大久保病院の夜間緊急外来でノロウイルス感染と診断。

   翌日には回復。