INSTANT KARMA

We All Shine On

天使

勝手な妄想はファンの特権(?)、ブログなんて所詮チラシの裏、ということで、今日はDVDを見ての的外れな感想を書く(ネタバレあり)。 この作品の映像ディレクターの日記を読んで、つい妄想が爆発してしまったので・・・

鳥居は、売れない頃に何くれと面倒を見てくれた先輩芸人、ユリオカ超特Qを、すごく慕っている。数年前の雑誌でも、「芸人の友達は少ないんですけど、ユリオカさんとは仲よくしてもらってます」と語っているほどだ。

ブレイクの兆しが表れた昨年秋から、ネット媒体を中心に徐々に露出が増えてくると、鳥居は、同じ事務所でもないのに、ことあるごとにユリオカの名前を出して、彼の存在を広めようとしていた。

そして、遂に今年の3月には、彼女の冠番組であるGYAOの『社交辞令でハイタッチ』に、ユリオカをゲストで呼ぶに至った。鳥居からすれば、やっと恩返しができる、くらいの気持ちだったのかもしれない。

ところが、意に反して、この出演は失敗に終わってしまう。番組自体は決して悪くなかったのだが、久々のメディア露出に意気込んだユリオカが前に出すぎた印象を与え、「鳥居みゆきだけが見たい」という熱狂的鳥居ファンの反感を買ってしまったのだ。

その結果、ユリオカのブログは彼を非難するコメントで荒れ、ユリオカが鳥居についての記事を削除するという事態になってしまった。 ユリオカは、この後GYAOの別番組への出演も断ったりして、結構ダメージを引きずったようだ。

さらにまずいことに、ユリオカはこの番組中に、言ってはいけないことを言ってしまう。それは、去年鳥居から、「もうすぐブレイクするかもしれないので、今までお世話になりっぱなしだったけど、これからは私が引っ張ってあげます」と電話があったという話で、もちろん鳥居は即座に否定したが、その後なんだか気まずいムードになってしまった。

恩返ししようとしたのに、恩を仇で返す形になってしまった・・・繊細な鳥居が傷つかなかったはずがない。そのあと、二人の間にどんなやり取りがあったかは知らないが、次の『ハイタッチ』では、再びユリオカの名前を出して、「ユリオカさんは何も悪くないのに・・・」と必死に庇う姿勢を見せていた。

そこでやっとDVDの話になるのだが、なんと鳥居は「100の質問」の中で、1度ならず2度までもユリオカ超特Qの名前を発していたのである。事務所も違う先輩芸人を、さりげないやり方で、これほどプッシュするなんて、なかなかできることではない。なんていい子なんだろう、と思わず目頭が熱くなってしまった。

自分の芸人人生の記念碑ともいえる作品の中で、ユリオカの名前を口にすることは、彼に対する最大の敬意と感謝の念の表れではないか。 アマゾンの予約7位と聞いて、「じゃぁ、がんばらなくっちゃ…」とつぶやいたという鳥居の瞳の奥には、いろんな思いが込められていたんだろうが、ユリオカをはじめとする芸人仲間たちへの思いもそこにはあるんだろうな、と考えるだけでついつい涙腺が緩んでしまう。 妄想おわり。