INSTANT KARMA

We All Shine On

sana

 

TWICEのサナは本名を湊崎紗夏といって、大阪市天王寺区出身。

1996年12月29日生まれの23歳。一人っ子。

難波で買い物をしているときにスカウトされ、大阪市夕陽丘中学校を卒業後、JYPの練習生になるため、2012年4月、単身韓国に渡る。

当初は日本人グループとしてデビューする予定だったが、他の練習生の退所などにより計画が流れる。 その後、6MIXというグループでデビューすることになり、着々と準備を進めていたが、これも様々な事情から頓挫。

結局、SIXTEENというアイドル・オーディション番組を経て、TWICEの9人のメンバーの中の1人としてデビューしたのが2015年10月。

韓国に渡ってからTWICEとしてデビューするまでの3年半は、不安や困難と闘う日々でもあった。

TWICEが韓国で爆発的にブレイクするきっかけになったのは、2016年4月にリリースした2枚目のシングル『CHEER UP』で、サナの歌唱パートである「Shy Shy Shy」が「シャイ」ではなく「シャー/シャ」と拙く聴こえることや、印象的な頬の前で両手のこぶしを揺らす振り付けなどが受けたことだった。

それ以後の曲でも、サナが歌うパートはしばしば「キリング・パート」と呼ばれ、K-POPの特徴の一つである中毒的な効果をもたらす箇所となっていることが多い。

TWICEデビュー当初からの追っかけとして有名な存在で、今はK-POP専門のユーチューバーとして人気を博しているくろ局長は、サナの魅力について、彼女の可愛さは、天然と呼ばれることも多いが、本人が意識して拵えた<プロとしての可愛さ>であり、素直で明るいイメージがあるが、TWICEのメンバーの中でも複雑な内面を抱えていると分析する。

サナの思慮深い側面は、ファンサービスのために彼女がよく行うV-LIVE(アイドルが普段の雰囲気で行う配信サービス)でのファンのコメントへのやり取りの中によく表れている。 そこではファンからの悩み相談的なコメント(「元気がでません」「友達が悩んでいてどうすればいいのか分かりません」など)もよく書き込まれるのだが、彼女の答えは決して「元気だしてガンバロー!」的な単純なものではなく、含蓄のある言葉が多くて感心する。普段から物をよく考えていることが伝わってくる。 しかもコメントは韓国語がほとんどで、それには韓国語で返し、日本語のコメントには日本語で返しているのだから、彼女の頭の回転の速さには恐れ入ってしまう。 その賢者のような内面と可愛らしく魅惑的な外面的振る舞いのギャップが自分にとってのサナの最大の魅力である。

可愛くてキュート(同語反復)なイメージで突っ走ってきたTWICEが、昨年の「FANCY」あたりからは大人の女性路線を打ち出してきて、10月26日発売予定の新作もさらにその路線を極めたものになりそうだ。 今回のサナのティーザー(予告映像)の「攻めた」内容からもそれは十分に伝わってくる。

この挑発的で誘うような目つきはサナの得意技で、これをフルパワーでやられるとほとんどのオタクはひとたまりもないであろう。

とはいえ、挑発的で誘うような目線でファンをくぎ付けにするアイドルなら他にもいる。というか大抵のアイドルはそうしている。

天王寺出身のコテコテの関西弁を話す「自由人サナ」がこういう演技をしている、というのがツボなのだ。

2020年10月16日現在、今年の自分にとって最高のサナの瞬間(SANA MOMENT)といえば、ミュージック・バンクで白雪姫の衣装で「MORE AND MORE」をパフォーマンスした直後のこの表情なのだが、新曲のパフォーマンスではこれを超えてくれるだろうか。それがもう残り少ない今年の最後の楽しみの一つなのだ。