INSTANT KARMA

We All Shine On

少年よ真夜中を跳躍せよ

3月22日に発売されたTHE STREET SLIDERS「On The Street Again -Tribute & Origin-」はベスト盤とそのカバーという内容なのだが、「So Heavy」「Back To Back」「Angel Duster」も入っておらず、選曲の基準がよくわからない・・・「Back To Back」と「Angel Duster」を入れると「天使たち」から4曲入ることになってバランスが悪いということなのかもしれないし、カバー曲に選ばれた曲を優先したということなのかもしれない(「天使たち」から「Boys Jump the Midnight」を入れるのは分かるけど、ベスト盤ならもう一曲は絶対「Special Women」じゃなくて「Angel Duster」でしょ普通)。

絶対に外せない”ボイジャン”はクロマニヨンズブルーハーツ)が演って、”のら犬”はエレカシというのはスライダーズにとってベストな配置。どちらもスライダーズ・ナンバーを自分のものにしながらも確かなリスペクトが伝わってくる、いいカバーだった。

スライダーズといえば、どうしても「ロッキン・オン・ジャパン」でアルバムが出るたびに渋谷陽一らのしつこい(?)詮索的なインタビューに心底面倒くさそうに(?)答えるハリーが印象に残っている。今読み返したい気もするのだが実家にあったのを全部処分されてしまった。

蘭丸(土屋公平は他のメンバーに合わせて無口なイメージを作っていたが実際には社交的な性格で、いろんなミュージシャンと交流したり、チャボ(仲井戸麗市麗蘭というユニットを作って活動を続けたり(今も継続中)、なんとフジテレビの「LOVE LOVE あいしてる」や「堂本兄弟」などのバラエティー番組に出演してジャニーズや吉田拓郎と共演したりといった、往年のスライダーズ・ファンからすれば眉を顰めたくなるような(?)活動もあったが、本人はいたって自由に活動しているようで個人的には好感が持てた。

土屋は共演した堂本剛に「君は僕の弟子だからな!僕の師匠はアルバート・キングだからまずはアルバート・キングを聴きなさい」とか言って、他にはジミヘンやFunkadelicのエディ・ヘイゼルをよく聴かせたとか。

ハリー(村越弘明)は2020年11月初旬、呼吸器に異常を感じたので掛り付けの医者に相談したところ、肺に腫瘍の疑いがあった為、精密検査を受け、その結果、肺がんである事が判明。腫瘍の場所が悪く手術で取り除く事が難しいとの判断から、化学療法での治療を受けることなり、2021年1月に入院し専門治療を集中的に受けた。体力の減退は否めないものの、幸い副作用はそれほど強く出ておらず、退院し、免疫療法の治療を行なった。2021年5月に自身の公式サイトでこの事実を公表し、また皆んなの前に立てることを目指して、またライブが出来るような状況になったら改めて告知するとのメッセージを発した。

約束通りハリーは復活。2022年9月11日、SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて『Murakoshi "HARRY" Hiroaki Solo Live 2022 「So Alone」』を開催。11月5日からは土屋と共に『JOY-POPS LIVE 2022 NEXT DOOR-夜更けの王国』を開始し、ビルボード・ライブ(横浜・大阪)、ブルーノート東京で計10回の公演を行った。

そして2023年1月27日。<デビュー40周年記念オフィシャルサイト>で同年の5月3日にThe Street Slidersとして武道館ライブ開催が発表される。

今回発売された40周年記念盤と武道館ライブ発表に、当然ながらThe Street Slidersのファンは深い感慨を抱くことだろう。

それほど熱心なスライダーズ・ファンではない自分も、胸が熱くならざるを得ない。

HARRY、蘭丸、JAMES、ZUZU、

HELLO!!