INSTANT KARMA

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実家片付け(2)

昨日の18時40分のあずさで新宿へ。21時17分に新宿に着いて、その足で慌てて、重いバッグを持って南口のタワレコに走る。ビルの他のテナントは閉店していて警備員がエスカレーターの前で、今から昇って行こうとする女性に注意していた。タワーレコードは22時まで空いているはずなので、エスカレーターで延々と昇っていく。思わず「長げえな!」と独語が出る。9階のフロアでお目当ての本日発売のザ・ストリート・スライダーズの完全限定生産ブルーレイとCDセット、それに売り場に並んでいた初期のライブDVDを買う。占めて2万近くしたが40年ぶりと思えば何でもなし。思ったよりデカくてかさばるのが予想外だったが、重いバッグとタワレコの大きな袋を下げて地下鉄で家路につく。

途中コンビニでビールとつまみを買い足したかったが荷物が多いので断念し、家にあるウイスキーを炭酸で割って飲むことにする。ブルーレイBOXを開封し、デッキにセットし、画面をつけ、それからは至福のとき。1987年の全盛期のスライダーズの武道館ライブを堪能する。他の家族がいないので人目を気にせず大音量で観れるのがうれしい。
今日は武道館で結成40年記念ライブもあり、ファンたちはその話題でもちきりで、SNSも活況。そうした書き込みを眺めつつも、自分はこの全盛期のライブで満足。今の四人の姿が見れるのは嬉しいが、演奏はやはりこの時期がベスト。

今日は実家から送った本棚を受け取る予定だったが5月2日に来た業者が階段で本棚が切り返せず搬出できなかったため、今日ベランダから吊り下げて搬出するという変更があり、特に予定がなくなった。

スライダーズの本でも探しに中野か神保町にでも行こうかと思ったが寝不足でもあり外に出るのが億劫になったので昼飯はご飯を炊いて卵かけご飯と冷蔵庫の豆腐などで済ませようとかと思う。

妻から電話で明日の荷物搬入は3時から5時の間になったとの連絡。
向こうではいくつか予定外のこともあったが片付けの目途は立った感じ。
家具の買い取りに来た業者(若い男)が一つも値段がつくものがないと言って古い腕時計とアクセサリーを300円(!)で買取りして帰ったのにガッカリ。しかし妻は「可愛い男の子だった」と満更でもない様子。

着いた時に駅のATMで母親の口座から降ろしたので金は何とかなった。55インチテレビ(2万)と空気清浄機(4000円)と2階の33インチテレビとブルーレイレコーダー2台(計1万)をジモティーで応募してきた人に渡す。今から思えば安すぎたかと思うが捨てるのに処分費を払うことを考えれば仕方がない。
碁盤と碁石は2万円で出そうとしたがさすがにそれで手放すのはあんまりだと思い直す。父の書斎の本棚の奥から出てきた小判はとりあえず手元に置いておくとして、同じく父が本棚の奥に隠してあった古銭は5日にバイセルに見せて、その査定を見て妻がオークションで売っていくことになるかもしれない。バイセルだとどうせ買い叩かれるだろうし。他の骨董は値が付かないだろうし。勿体ないことではあるが家具もろとも廃棄(どうせ処分業者がタダで持っていて転売するんだろうな)。
書籍は妻がいつもの驚異の整理能力を発揮して段ボールに詰めてバリューブックスと「もったいない本舗」に送ることにする。当初は全部バリューブックスにするつもりだったが、最初の便を査定している間は次のが送れないというシステムらしい。自分が登録させられたが、身分証明書の住所にしか取りに来れないので結句無駄であった。
しかし整理に関しては妻は一種の天才であると実感した。高校の頃の修学旅行で荷物をまとめる能力に周囲が驚嘆したと自分で言っていたが、この実務能力はすさまじい。ADHD気味の過集中による絶えまない動きと巣作り巣じまいにかける働きぶりは余人の及ぶところでない。
昨日自分と入れ替わりで着いた息子はどんな働きぶりを見せているのであろうか。
実家で高校生の頃に編集して聴いていたカセットテープの聞き納めをした。渋谷陽一の「NHK FMホットライン」をエアチェックしていたテープ一部は救済して送ることにした(スライダーズのハリーのインタビューもあった)。VHSのついているデッキと一部のVHSテープも。本も自分のはだいたい送るが大半は廃棄。もう物が残った状態では二度と行かないかもしれない。物心ついてから数百回は行ったと思うが、最後まで何の愛着も持てず仕舞いであった。「あずさ」は揺れるしWIFIはつながらないし不快な思いばかりがある。3時間かけて新宿に着いた時の疲労感はいつまで経っても慣れない。この往復がなくなると思うと清々する。
車がないので移動手段がタクシーを呼ぶしかなく、駅まで行くだけで2千円かかる。5月1日に家にタクシーを呼んで駅の近くのスーパー銭湯に行くだけで3千円かかった。それで銭湯代に二人でタオルや櫛などで3千円かかり、くら寿司で二人で3千円、帰りは駅まで歩いてそこからタクシーで2千円。翌日の食料品の買い出しに3千円。風呂に入りに行って帰って来るだけで2万円近くかかった。
5月3日の昼は、家から歩いて行ける蕎麦屋(なぜかラーメン屋も兼ねる)に初めて行ってみたが、連休中のためか、えらく待たされ、食事もサービスも中の下で、今まで来なかったのを後悔することは一切なかった。
5月2日には妻と散歩も兼ねてイオンモールから観光客向けの通りまで行って往復したが天気がよくなかなかよかった。しかし足が疲れた。日常的な買い物のために歩く距離ではない。小田原ドラゴンの漫画に描いてあったイオンのマッサージ機(300円で12分でなかなかのもの)のありがたさが分かった。
駅前は過疎ってシャッター商店街みたいだったがスーパー銭湯イオンモールには若い人が目立つ感じではあった。

今日は中野に行って古本屋でスライダーズの1985年の写真集(シンコーミュージック)を見つけたが3500円とあり逡巡するが買わず。仲井戸麗市のエッセイ集があったので「麗蘭」でユニットを組んでいる蘭丸の話が出てくるかと思って買ったが家で一通り読んだら言及無し。

中古CD屋でスライダーズの「Nasty Children」を1210円で買う。スライダーズのアルバムの中では目立たない感じだが流していると気持ちがいい。

妻から連絡があって、今日来てもらった別の買い取り業者に父のボロボロのギターと五十年前からある古いミシンだけに値が付いたそうだ。こういう世界のことはよく分からない。妻曰く「いい人だった」そうで装飾品の類も全部持って行ってくれたという。捨てるよりは、という意識が働くのと時間がないので持ってけセーラー服状態になるのも仕方ないところなのかもしれぬ。