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リスペクト

※3日も続けてこの話題はしつこいと自分でも思うので、不快な人はどうかスルーしてください。

 

松本人志の文春報道を巡り、両者の主張が真っ向から対立していることから、「裁判で事実をハッキリさせればいいじゃないか」という意見がけっこう見受けられる。

 

個人的にどうも違和感があるのは、仮にこれが民事裁判(名誉棄損)になったとしても、裁判というのは「真実を明らかにする」場所ではなく、「証拠に基づいて立証責任のある側が事実を立証できるか」を判断する場所なのである。

 

この場合「事実があったこと」(真実性)の立証責任は文春側が負うわけだが、文春側にそれを立証するに足る証拠(裁判官を納得させ得る材料)がなければ、仮に被害が「真実」であったとしても裁判には負けることになる。

刑事裁判についても基本的には同じこと。

そして今回のケースで問題になる、いわゆる「和姦か強姦か(同意の有無)」という点についての立証は困難とされる。つまり結論はどちらにも転びうるのだ。

 

ジャニー喜多川の裁判でも、一審判決では文春側が完全敗訴している。

控訴審で、証人尋問の際にジャニーがポロっと失言してしまったせいで、裁判官の心証がひっくり返ったために、結果的に事実認定が覆ったということに過ぎない(裁判自体は二審でも文春の敗訴)。

 

松本人志が「やる気がでてきた」などと強気な姿勢を見せているのは、裁判で勝てる見込みがあると弁護士から聞いたりしたせいだろうと思っている。

あるいは、文春側に効果的な「二の矢、三の矢」がないだろうことを見越したのかもしれない。そして、仮に裁判に負けても、「真実が認められず遺憾」「弁護士が無能だった」などと言い張るつもりなのかもしれない。

だから「裁判ではっきりさせればいい」という一見もっともな意見には素直に頷けないところがある。

 

個人的にこの件で思うのは、ジャニーズのときと全く同じで、テレビ局の腐敗はもう救いようのないところまで来ている(からいったん解体すべき)ということでしかない。

芸能人や有名人を不倫報道で完全に干すことをルーチン化しているテレビが、ジャニーズや吉本の大物タレントには忖度を繰り返してきた。ジャニーズはBBCやら外国人特派員協会での記者会見やらの外圧があって(しかも当人が死んでいるので)ああいうことになったが、吉本は外圧がないからテレビ局は屈するのではないか(屈するという意識すら持たずに)、と疑っている。

そしてもし裁判などになれば、「係争中であり事実の真偽は不明」という理由で、結論は先送りとなり、あの日本人の品性の卑しさを体現したようなゴリラ顔を来年のテレビ画面でも見続ける苦痛を味わうことになるのを恐れている。

 

今のテレビには、引き際をわきまえず、余りにも帝王の座に居座り続けている老害が多すぎる。もう醜くて見ていられないので、頼むから、潔く、一刻も早く引退して消え去ってほしい。これは松本人志だけに限らない(松本が一番酷いけど)。

 

要するに言いたいのは、上岡龍太郎マジリスペクト。