War Is Over

 if you want it

暑中残影

藤堂志津子「マドンナのごとく」を読む。1987年、札幌市の広告代理店に在籍中に書いた小説で、第21回北海道新聞文学賞を受賞(熊谷政江名義)。1988年、第99回直木三十五賞候補(翌年「熟れてゆく夏」で第100回直木三十五賞を受賞)。

例によって例のごとく〈モテる女〉小説。十歳年下の二人の自衛官から相次いで熱愛される。国会図書館デジタルライブラリー個人送信で読める藤堂のエッセイが自衛隊関係の雑誌だったので、不思議に思っていたのだが、この小説が私小説に近いとすればその謎が解けた。

例によって何がいいのかよく分からない。小谷野敦「反=文芸評論―文壇を遠く離れて」を読んで教えてもらおうと思う。仮にそれを読んで、理屈でいい小説だと納得できたとしても、自分には刺さってこないことに変わりはないので、どっちみち虚しい読書である。今更複雑な女心を学びたいとも思わないし。

小谷野が二十一世紀の十大恋愛小説(?)の一つに挙げている島本理生「夏の裁断」も読んでみたが、これは藤堂志津子以上に何がいいのか分からなかった。私小説だから、というだけでは評価できない。こっちの感性がおかしいのだろうか。

息子は案の定一日で仕事を辞めた。求人広告に書いてあった内容と労働条件が違うなどと愚痴っていた。何をやりたいのか軸がブレブレで、行き当たりばったりにしか見えず、今朝もグースカ寝ているので、真面目に求職活動せよと書置きを残していく。

千葉雅也の「デッドライン」が新潮で文庫化されるというが、てっきり「オーバーヒート」とセットで河出文庫あたりから出るのだと思っていた。どっちも長編ではないので、文庫にするには二本でないと薄すぎると思った。二本で一冊なら絶対に買うが、バラで出すのならおまけの短編とかがついているのでなければ買う気がしない。あと千葉雅也をフォローもしていないのに、しばしばタイムラインにツイートが表示される(しかも中途半端に蘊蓄めいてる割には大した内容なし)のが若干ウザいのでミュートした。

それにしても暑くて何もする気にならない。欧米はもっと熱波襲来とか。人類はこのまま滅んでいくのかもしれない。