INSTANT KARMA

We All Shine On

2020-01-01から1年間の記事一覧

臥薪嘗胆の作法

現下の情勢において、自称テレワークに従事。 個人的には、食っていく心配さえなければ、このような生活が続くことはまったく苦にならない。半年くらいは退屈せずに過ごせると思う。食っていく心配さえなければ。 このままベーシック・インカムが導入されて…

コメディアンでありブラック・ミュージック愛好者であった一流の人物の死に想う

FM東京の「サンデー・ソングブック」の中で山下達郎が志村けんについて「決して文化人になろうとしなかった点を尊敬する」と追悼の言葉を述べていた。 僕は小学生の頃は「8時だよ全員集合」、中高生は「俺たちひょうきん族」、大学以降は「ごっつええ感じ…

草枕三四郎

たまたま家に、昔エアチェックした音楽番組のカセットテープがいくつもあるのを再発見したので、これもたまたま家にあった、テープ音源をmp3に変換する装置を使って、mp3化したものを、ネットで探したmp3をmp4に変換するソフトを使って動画にし…

Chanky Gospel

コロナ対策で図書館は今月末まで閉館中だが、予約資料の貸し出しはできるので、相変わらず狩りまくっている。 今日は細野さんのCDを3枚借りた。最近の作品だが、いずれも天国的で、これを聴いている時間だけは「はらいそ気分」になれる。 アルバム「泰安…

NON-HK

今日の「あさイチ」にご出演したのんさん、透明でしたね。 のんが10日放送の『あさイチ』(NHK総合/月曜〜金曜8時15分)にゲスト出演を果たした。のんの生放送出演にはネット上に「透明感半端ない」「かわいすぎ」といった反響が巻き起こった。 番組冒頭、…

NO SMOKING

細野晴臣のドキュメンタリー映画『NO SMOKING』がとても良かったので忘れないうちに書く。 数日前からなんとなく細野晴臣の本を読んだり音楽を聴いたり集中的にしていたら、ネットで検索するとこの映画が都内では見れる最後の機会だと知って、これはいくしか…

北朝鮮のロック少女

太永浩『三階書記室の暗号 北朝鮮外交秘録』と荒巻正行『巨人の箱庭 平壌ワンダーランド』という本を読む。 太永浩(テ・ヨンホ)は北朝鮮の外交官で、2016年に亡命した。脱北した外交官の中では最高位級で、文字通り「外交秘録」といった内容。韓国でもベス…

クエスチョンマーク

元爆風スランプのドラマー、ファンキー末吉がこんな本を書いているのを見つけ、古本屋で110円で購入。 めちゃくちゃに面白かった。 彼が北朝鮮の学校で生徒たちにロックの演奏技術を教え、「北朝鮮初のロックミュージック」を製作するに至る過程は、上記…

NIZI PROJECT

TWICEなどのアイドルスターを輩出している韓国の大手事務所JYPが日本でアイドル・グループを結成するために企画したオーディション番組『NIZI PROJECT』が今年放送されている。 毎週金曜日にHuluという有料サイトで配信され、現在は…

韓流音楽最高主義宣言

韓国のポップスとヒップホップが凄い。 向こうのシティ・ポップス(OOHYOとか)のレベルの高さは、日本の80年代ポップス(松原みきとか。これもアマゾンプライムで聴ける)などの優性遺伝ではないかとさえ思える。 松原みきといえば、僕は彼女がディスク・…

令和2年2月8日

高円寺の古本屋で平野謙『島崎藤村』と大泉実成『消えたマンガ家(ダウナー系の巻)』をそれぞれ300円で買う。 どちらも読みたくて数年前に国会図書館で読んだ記憶がある。当時見つかっていたら3000円でも買ったかもしれない。 『島崎藤村』には長文の「…

転向研究

鶴見俊輔全集の『転向研究』に収録されている「転向論の展望ー吉本隆明・花田清輝−』を読んでみた。非常にバランスの取れたすぐれた総括であると思った。 特に次の洞察は鋭い。 「吉本隆明は、体質的には闘士型、性格的には偏執狂型であるというだけでなく、…

真昼の決闘

好村富士彦『真昼の決闘 花田清輝・吉本隆明論争』を図書館で借りて読む。 閉架書庫から出してきてもらったのを受け取ったら、寄贈本のハンコが押してあり、さらに最初のページに「廃棄」とデカデカと赤文字の印が押してあった。 そんなものを今頃わざわざ取…

批評の熱度

大井浩一『批評の熱度 体験的吉本隆明論』(勁草書房)を読む。 毎日新聞の学芸部記者として1997年から2011年まで吉本に取材し聞き書きの記事をまとめた著書による吉本隆明論。エピソードを中心とした読み物ではなく、著者自身の読書体験に基づく吉本思想へ…

吉本隆明1968

鹿島茂『吉本隆明1968』を読む。 1950年代の初期論考に絞って書かれているので、わかりやすく面白く読めた。 取り上げられているテキストは、「党生活者」、「芥川龍之介の死」、「高村光太郎」、「転向論」、「『四季』派の本質」、「自立の思想的拠点」と…

どうだ小林秀雄

鹿島茂『ドーダの人、小林秀雄』という本を読んだ。 小林秀雄というのは、「教祖の文学」と呼ばれ、昭和時代には文学の神様のような扱いを受けてきた。その一方、何を書いているのか分からない難解な文章でも有名な人で、にもかかわらず、高校の教科書や大学…

NHKスペシャル

神戸の震災から25年目の今日、北川景子が出演するドキュメンタリーがNHKで放送されたのを見た。 彼女はこれまで表立って震災体験について語っていなかったとのことで、番組の冒頭と中間部で自身の思いについてインタビューに答えていた。 番組のメインは…

妄想電波(10)

はい、こんばんは。いつものように全国ゼロ局ネットでお送りします、新年初の妄想電波になります。 昨年出版された『プリンス録音術』と『プリンスと日本』というプリンス関係の本を読んでいましたら、急にテンションが上がってきまして、個人的な思いを吐き…

「リスペクト アレサフランクリン伝記」より

音楽が始まる前、クリーヴランドは時間を取り、これはれっきとした礼拝なのだと信者たちに説明した。あなた方は今日、何よりもまず、生ける神を讃えるためにお集まりになったのです、と。 その晩、アレサの最初のソロがマーヴィン・ゲイの「Wholy Holy」だっ…

R-E-S-P-E-C-T

マーヴィンの伝記に続けて、デヴィッド・リッツが書いたアレサ・フランクリンの伝記『リスペクト』も読む。 デヴィッド・リッツの前書きによれば、彼女に取材して自叙伝(『From These Roots』)を書いたのだが、その本にはどうしても満足できなかった。なぜな…

マーヴィン・ゲイ伝記

今年は特にキツい1年になりそうな気がしますが宜しくお願いします。 マーヴィン・ゲイの伝記を英語版(キンドル)で読んだ後に、日本語版を買って読んでいるが、ところどころの誤訳が凄まじく(完全に文意が逆になっているものまである)、そっち(誤訳のチ…