INSTANT KARMA

We All Shine On

スピリチュアル

ああ言えば、キャンドル

「街録ch」というYouTubeの番組で、元オウム真理教幹部・上祐史浩のインタビューを見た。 かつて「ああいえば上祐」と呼ばれた達者な弁舌ぶりは健在で、これまでの生きざま、事件とのかかわり、麻原への帰依を捨て自己洗脳を解くまでのプロセス、これから…

私私小説

いろいろと書きたいことが浮かぶのだがまとまらないのでダラダラと羅列することにした。 まずこのブログのアクセスが昨日から若干増えていて(といっても一桁が二桁になったというレベルの話だが)、どうやら藤井風というワードで引っかかっているようだ。あ…

あっちの話(2)

今朝NHK・BSのワールドニュースで、アメリカの議会でUFO問題が真剣に討議されたと報じられていた(まったくどうでもいい話だが、僕はこの番組の高橋彩というキャスターを見るのを、かつて国谷裕子さんを見ていたように朝の楽しみにしている)。僕はアメリカ…

私小説とケンドリックとトール

もう日本は経済的に大きく浮上することはなく、ジリ貧に陥る一方と思われるので、これからは経済的な豊かさ以外のことに主な喜びを見出していくしかない。そんな時代にあって、貧困や苦しみの中で何気ない日常生活に生きる歓びを見出すことの価値を教えてく…

神秘と宗教はちがう

田中小実昌「エッセイ・コレクションⅠひと」(筑摩書房)の中の、「神秘と宗教はちがう」というエッセイが面白かった。田中小実昌については、酒飲みのタコ八郎に似たおじさん、というくらいの印象しかなかったが、小島信夫や後藤明生と親しかったというので…

天使のサンバ

小坂忠は、細野晴臣を聴いていく中で聴いた。 日本のロックの最初期、細野らと結成した「エイプリル・フール」のボーカルとしてスタートし、なんといっても代表作は「ほうろう」と思う。これは70年代ロックの名盤のひとつ。 名曲「しらけちまうぜ」を小沢…

KAZE MUSICA

「MUSICA」2002年5月号に載っている「藤井風8万字インタビュー」を読みたくて早速購入。 気になる箇所をマーカーでチェックしながら一気に読む。こんなにミュージシャンのインタビューを熱心に読んだのは、「ロッキン・オン・ジャパン」でエレファントカシ…

現代社会の理論

社会学者の見田宗介が亡くなったという。 名前を知っている程度で、著書を読んだ記憶はない。この人から連想するのは、インドの〈セックス・グル〉と呼ばれたオショー・ラジニーシのコミューンを訪問したり肯定的な書評を書いたりしていたということくらいか…

Lord’s Prayer

僕が中高生の頃、夕食はほとんど毎日家族三人で同じ食卓に就いていた。母親は専業主婦で、父親も毎日定時に帰ってくる人だったので、夜七時には夕食ができていた。僕も学校は帰宅部だったので学校のある日も毎日六時頃までには家にいた。 父親は一人で晩酌し…

正宗白鳥と内村鑑三

正宗白鳥『内村鑑三』は、十代から二十代にかけて熱心に読み、その講義に通った「我はいかに基督教徒になりしか」の著者について書いた長めの随筆である。 評伝でも論文でもない、雑感を記した本で、『内村鑑三雑感』という続きもある。 いかにも白鳥らしく…

あっちの話

三浦清宏『運命の謎 小島信夫と私』の最後に、小島信夫の没後に交霊会で小島の霊を呼び出してもらったという記録が載っている。 昨日も書いたように三浦清宏はスウェーデンボルグにハマってロンドンの心霊協会で一年間滞在し、その後も心霊に関する書物をい…

運命の謎

三浦清宏『運命の謎 小島信夫と私』(水声社、2021年)という本を読んだ。 小島信夫が「アメリカン・スクール」で芥川賞を取り、アメリカ留学しているときにアイオワ州のポール・イングル教授のセミナーで出会い、帰国後小島の国立の家に半年ほど暮らした。…

ウィトゲンシュタイン入門

『ウィトゲンシュタイン入門』(ちくま新書)という本の中で、著者で哲学者の永井均は、こんな風に書いている。 小学校3,4年のころ、自分でも問いの意味がよく分からないながら、「私はなぜ、今ここにこうして存在しているのか」というようなことをぼんや…

復活

キリストは反逆児であり、ユダも反逆児である。キリストは、まずローマの政治的圧政に強く反逆し、同時にそれを敵とする律法的民族主義にも反逆した。ユダはこの二つの点でキリストの同志であり、しかも彼の教義の〈忠実な〉使徒であるが、この〈教義〉を裏…

Anyhow Anywhere Anyway

何に対しても関心が持てないというのは生きていく上でも痴呆症のリスクの上でも危険信号だと思うので、とにかく少しでも好奇心を持ち、読みたいと思った本を読むようにしている。今は松村雄策から早川義夫につながって、ドアーズ関連、そして松村雄策が評価…

きづな

湯川れい子さんの自伝『女ですもの泣きはしない』(角川書店)が面白く一気に読んだ。 ジャズ評論家としてデビューし、エルヴィスにもビートルズにも会って、インドのカリスマ聖者にも会って、二十世紀日本の生んだ最高のミーハー少女なのだと思った(もちろ…

メンタリズム

今朝、家にメンタリストDaiGo(メンタリストの方)の著書が二冊あったので、眼を通してみた。 似たような本がたくさんあるので、もしかしたらちがうかもしれない。 猫に元気がないと、こっちまでそうなりかねないが、自然というのはそういうものかもしれない…

欠陥

『私の作家遍歴』から気になった箇所を引用。 彼の手になる天国も地獄も、個性を欠いているために退屈なものである。多様で複雑な人間関係はそこにはないのだ。現実の中に生きる人間がそれぞれに面白いのは、まちがっていると見えて実は正当であったり、逆に…

小説の鬼

水声社の「小島信夫 批評集成」の月報がなかなか面白い。 小島信夫の蔵書には、コリン・ウィルソンの著作が三冊ある。 『小説のために―想像力の秘密』 『ラスプーチン』(サンリオSF文庫) 『SFと神秘主義』(サンリオSF文庫) 「小説のために」と「ラスプー…

死後の世界

物心ついたときから、死後の世界があるのかどうかが気になって仕方がなかった。 もし死んで何もなくなるのなら、生きている間に何をしようが「後は野となれ山となれ」で一向構わないということになるし、宗教のいうように天国と地獄というものがあって、善い…

精神世界遍歴

ぼくが大学に入学して東京に来た頃はバブルが弾ける前の最高の勢いにあったころで、出版業界もバブルだったのか、今なら出せないような様々な本があった気がする。 別冊宝島に「精神世界を読む」という特集号があって、本場からほとんど二十年遅れのニューエ…

聖骨

小島信夫の『暮坂』収録の短編「聖骨」などの中に、整体治療のようなことをやっている新興宗教のような団体Zとその指導者であるZ師のことが出てくるが、今はネット社会なのでちょっとキーワードをかけて検索すれば、それがMRT治良というものであることな…

昨日の続き

JYパークが人生を賭けて打ち込んでいる信仰の問題について生半可なコメントで片付けてはいけないと思い直したのでもう少し書く。 JYパークは、死の床にある患者のところに行って、枕元で聖書について語り聞かせる活動を行っているそうだ。そこでその人の魂を…

何のために生きるのか?

TWICEの生みの親で、NIZIUのヒットにより日本でも知られる存在になったJYパークことパクジニョンの自伝エッセイ『何のために生きるのか?』を買って読んだ。 最初の3分の1が自伝で、残りはひたすら聖書と信仰の話。 ショービジネスの世界において、有名なシ…

「リスペクト アレサフランクリン伝記」より

音楽が始まる前、クリーヴランドは時間を取り、これはれっきとした礼拝なのだと信者たちに説明した。あなた方は今日、何よりもまず、生ける神を讃えるためにお集まりになったのです、と。 その晩、アレサの最初のソロがマーヴィン・ゲイの「Wholy Holy」だっ…

永久調和の瞬間

キリーロフは、自分は既に救われたと信じている。 なぜなら、究極の真理を悟ったから。あとは、その具体的実践の問題が残るだけだ。 オウム真理教の内部にカメラを持ち込み、信者たちの姿を曝け出した「A」「A2」というドキュメンタリー作品(森達也監督…

サバルタンは語ることができるか

金融貴族が法律をだし、国家行政を指導し、組織された公的権力の全部を思うままに行使し、既成事実と新聞によって世論を支配していたので、上は宮廷から下はあいまい飲み屋にいたるまでのあらゆる領域に、同じ身売り、同じ恥知らずの詐欺、生産によらず既存…

ネトアナの独言

外山恒一が「人民の敵」というサイトで東浩紀の「ゲンロン」という雑誌に掲載の「昭和批評の諸問題」という座談会に噛みつく座談会を行っているのだが、これがなかなか面白いので、「元ネタ」である「ゲンロン」の座談会も読んでみたが、これはこれでなかな…

神田明神

昨日、神田明神で行われた節分式に出席した「のん」さんと片渕監督と真木P。 神々しいのんさんの写真がウェブ上にたくさんアップされていますが、僕が注目したのは、のん公式インスタグラムのこの写真。 これ、明らかに、のんさんに向けて天から光のシャワ…

悟っちゃった人

「悟っちゃったんですよ。分かっちゃったんですよ」とケンは言った。 「あらゆることが起こっていて、そのあらゆることが自分なんですよ。存在しているのはひとつだけなのに、まるで複数の物が存在しているみたいに現れてるってこと。でも実際にあるのはいつ…